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2012.9議会中継!<2>

区の大失政!井草の認可保育園建設が失敗!

 とんでもないことがおきました。120名規模の認可保育園の建設計画が失敗しました。
 山田耕平区議による本会議での告発です。

保育園に入れられないと働けない
働かなきゃ保育園に入れられない…


 「ある夫婦は、母親が派遣社員で非正規雇用。妊娠・出産を理由に派遣先を解雇されました。その夫婦は、家計が厳しいため、出産後、求職活動をしていましたが、保育園に子どもを預けることが出来ず、新たな仕事にも就けない状況になっています」…山田区議はまず、杉並区内で実際に苦しんでいる夫婦の実態を示しました。
 120名規模の認可保育園ですから、待機児のいる家庭にとってはかなり期待の施策でした。ところがこの計画は失敗することになるのです…

土地から建物、全て業者持ち込みの認可保育園


 今回の認可保育園建設計画は前代未聞の形式をとりました。
 というのも土地から建物、保育士集めに至るまですべてを、やりたい!という事業者に丸投げするという手法だったのです。そんなことができるのなら、そりゃあ、職員の手も煩わされませんし、お金もかかりませんから行政にとっては楽なもんです。ただし、そんなことをやってのけてくれる業者があるかという話なわけです…。

10月開園なのに5月の時点で全然進んでいない!

 党区議団は保健福祉委員会はいうまでもなく様々な場面で保育の民間委託の問題を指摘してきました。今回については計画の進捗状況を独自に調査してきました。以下は山田区議の議会質問より…
「10月開設が目前に迫っている今年5月の段階で、計画予定地には、家屋が3件立っており、住民の方に話を聴いて見ると、『引っ越してきたばかりで、2年間の契約を結んだばかり』とのことでした。」「さらに、計画予定地の月極め駐車場の事業者に連絡してみたところ『駐車場の廃止のことなどは知らない』とのことであり、これらの事実により、この時点で、計画の実現性が極めて薄いという状況でした。」  山田区議は業者にも問い合わせ、計画が進んでいない「原因」を聞き取り、それを役所にも伝えていました。

現実さえ無視する「民間活力」の強制

 しかし、驚くのはこの後…6月に行なわれた保健福祉委員会で区は「今年度中の完成に向けて努力する」といったのです!!失敗は明瞭ですが、「民間活力」をうたった計画でまさかの計画失敗を認めたくないといういじましさが極めて非現実的な対応を職員にさせたわけです。
 「民間活用」「民にできることは民に」という言葉がもてはやされてきましたが(最近では「新しい公共」という言葉まで飛び出していますが)、これらの言葉がどれだけの圧力をもって地方政治や私たち生活者に押し付けられているかわかります。
 ですがこの委員会での質疑により調査が約束され、その後、7月に臨時に行なわれた委員会で、計画の頓挫が報告されました。

「新しい公共」に気をつけて

 民にできることは民に…そんなこといってると、そのうち消防や警察まで民間委託されちゃいますよ。んでもって、その「民間」とやらは国民のプライバシーも利益もなんも考えちゃくれないわけです。自分たちの利益こそが最優先ですからね…今回の事件をみても、その計画頓挫でどれだけの親が泣くかなんてしったこっちゃなく、区の計画を遅らせる分、自腹でどこかにつくりましょう!なんて殊勝な考えは持ち合わせていないわけです。
 しかしそうした現実はおかまいなしに、昨日の本会議でも“住民票、戸籍、国保などの窓口職員を民間委託せよ”(みんなの党横田政直議員)、“協働化率(実際には民間委託率)をちゃんと数字で示せ”(創新党佐々木ひろし議員)、“佐賀県武雄市のツタヤによる指定管理の図書館は良さが出ているが、杉並区の委託レベルからすれば指定管理ではなく業務委託でいいのでは…”(堀部やすし議員)などと野党からも民間委託容認あるいは推進論が飛び出します。
 さて、今回の事件にはHPで書けるかどうかわからないような重大な問題も含まれていますので続報をお届けしなければなりません…
(12.9.8)
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