6月10日開会、28日に閉会するはすだった定例市議会が、正副議長をめぐる人事で混乱、たった一日の開会で流会となりました。
 補正予算19議案、一般質問、「西所沢駅改札口の西口開設を求める」請願などは提案もできず、一般質問もなくなりました。議案と請願は21日から始まる臨時会で再提出されます。

なぜ? こうした事態がおきたのか

 議会運営委員会で確認された議会日程は、冒頭で正副議長の辞職を受けて、正副議長選挙をすることになっていました。 しかし、議長(公明)がいつまでたっても辞職願いを提出しないために混乱が生まれました。正・副議長選挙は公職選挙法にのっとり実施されるものです。6月議会では4人の議長候補と2人の副議長候補が名乗りをあげ、水面下での選挙運動が繰り広げられていました。
 前日まで、市民クラブから議長を公明党から副議長と予想されていたのですが、10日朝の開会当日には保守会派「翔」・民主党・日本共産党・風動・一人会派が議会の改革を求め、議長は民主党、副議長は共産党を選択する動きに形勢が逆転したのです。
 これに公明党が強く反発し、市民クラブも同調し、議長は話し合いの調整を理由に開会を遅らせていました。

本会議が夕方に開会、5分で休憩に…

 結局、議会が開かれたのは夕方の4時半。時間の延長を宣言して再び休憩に。
 ことの成り行きに日本共産党を含む21人の議員は結束して「速やかに正副議長選挙を実施し、すでに合意のできている常任委員長人事までは本日中に議決すべき」と主張をしました。しかし、公明党・市民クラブは、週明けに持ち越すことを主張して譲りません。
 この事態に日本共産党など21人の議員は連名で「議長不信任決議案」を提出し、議会を混乱させた責任を議長に迫りましたが、議会運営委員会(議運)が召集されたのは午後11時35分でした。
 このまま本会議が開かれないと「流会」となり、議会日程のすべてが流れてしまうため、議運では「まず、翌日に本会議を引き伸ばすべき」と半数以上の委員が延会手続きを求めました。
 しかし、市民クラブの議運委員長や議長はこれを取り上げず、一方的に休憩を宣言したのです。
 その後、2会派の議員は控室の錠をかけて閉じこもったまま、委員会には出席せず、深夜0時を迎え、そのために流会となりました。

流会とは

 定例会(または臨時会)で、予定されていた審議が終わらないまま閉会の宣言もできずに時間切れで会期が終了してしまうことです。
 審議未了の議案は廃案となりますので、次の定例会(または臨時会)に再提出するしかありません。