日本共産党の議会報告

新たな負担押しつける 新・行政改革大綱

イラスト 日本共産党の代表質問に立った平井明美議員は、市政運営の根幹となる「新行政改革大綱」が、小泉内閣の構造改革の立場に立つ外部の識者グループの声を反映させたものとなっているだけでなく、大綱の目標を実施されているかどうかのチェック機関にも、同じ外部識者グループが行う問題点などを指摘しました。

 また、学校予算の削減で窓ガラスの修理やトイレの尿石とりや植木の剪定を専門家に頼めない実態や、福祉・教育予算では千二百円の父母負担軽減金の助成を半額にカット、難病患者見舞金三万円を五千円もカットする一方で「開発事業」は聖域化する「行政改革」の矛盾をただしました。

 川越市ではこの十年間大型公共事業はさけ福祉中心に切り替えていることを紹介し、当市の財政運営のあり方の改善を求めました。


清掃工場の談合疑惑を追及

 用地費含め約三百億円の公費が投入された「東部クリーンセンター」建設をめぐって、官制談合の「疑惑」が浮上しました。同「疑惑」をモデルにしたとみられる自費出版本「バックステージ」に、市と地元業者との癒着、埋設産廃の不適切な処理などが赤裸々に描かれています。

 議会の質問では、荒川議員(共産)など五人の議員がただした結果、小説を裏付ける事実関係が明らかにされ、緊迫した議会となりました。

 市長、助役は「この小説はあくまでフィクション」と全面否定。しかし議会最終日には疑惑はさらに深まったとして超党派議員十一名による「調査特別委員会設置条例案」を提出。

助役答弁でも疑惑裏づけ

一六対一七で不成立とはなったものの、議会外でこの本を読んだ市民の関心は高く、真相究明を求める声が広がっています。

 小説で描かれている「疑惑」は、(1)工場棟の建設を市長が特定業者に請け負わせる指示をだし、助役と市幹部が受注資格を緩和させて目的を果たした事(2)工場棟とリサイクル館の設計金額を増額するよう業者からの働きかけで実行された事(3)建設予算の不足が見込まれ議会を通すため、新規事業を起こし余剰金を生み出し、不足分を補う事(4)敷地内に埋設されている産廃が掘削部分以外には「なかった」という口裏合わせなどです。

 議会の答弁で助役が、工場棟請負の受注資格を「地元業者の育成」として緩和したことを認め、事実、市長が意図した特定業者が落札。また、新規事業の予算と執行額の間に二億三千万円の差額が生じ、関連建設費にあてたことも明確に。このような事実が明らかにされた以上、議会として調査特別委員会を設置し真相究明すべきです。

乳幼児医療費助成入学前まで拡大

 子育て世代にホットなニュースです。乳幼児医療費助成制度が小学校入学前まで拡大(拡大部分は一医療機関千円の自己負担)され、七月診療分より対象になります。今後は、窓口払い廃止に向けてがんばります。

(問合せ先)福祉総務課 TEL(2993−9113)

(市議団「議会報告」2005年4月号1面から)