消防議会 広域消防で所沢では 何が起きているのか

 所沢市荒幡地域で早朝火災が発生し、全焼。その結果、小学生一人が亡くなっています。
 これは初動体制にミスがあったのではないかと、7月31日の消防議会で平井明美議員が取り上げました。

山口分署から3分が火災現場

 6月9日6時過ぎ、いつものように犬の散歩をしていたHさんは、ごみ出しに出たKさんと立ち話をしていました。突然、近くの家から煙が上がり炎が噴き出したのを見て「火事だわ!」とまずKさんが6時38分に家から通報しています。
 第一通報は6時38分と、消防署も同時刻の通報を認めています。
 山口分署は火災現場から3分の所にあり、通報してから5分後「まだ来ない」と一緒に居たHさんも自宅から電話しています。Hさんは「現場の位置を確認しているところだ」と署員に怒鳴られたと言います。

18分後に到着と市民が証言

 それでも消防車が到着せず、Kさんは3回目の電話をかけ、消防車が着いたのは第一通報から 18分後であり「テレビの時報が7時前を示していたので確かだ」とKさん。
 通報した人でなければ言えないリアルな証言でもあります。
 すでに第一通報から約20分が経過し、火災は最盛期で「暑いよー痛いよう」と叫んでいた子どもの声も消えていました。

食い違う議会答弁

 ところが部長は「9分後の6時47分には放水した」と答弁したのです。
 所沢・入間・狭山・飯能・日高市の広域消防になって人事異動があり、山口分署の中隊長は吾野の職員でした。 固定電話で場所はすぐ特定できます
 しかし地元職員ではないので目的地は解ってもルートの確認ができなかったのではという疑義。
 消火栓の場所を探していたなどの住民の声もあり「地元消防職員なら当然熟知しているはずの知識がなかったのが遅れの原因では」と平井議員は追及しました。
 また広域になったことで中央消防署に職員が集中し、所沢市の分署職員は3年間で7名も減らされ、当日は山口分署のシャッターが閉まっていたこともわかりました。
 火災は一刻を争い、現場まで6分30秒で到着することが国の基準です。今回の荒幡の火災は徹底検証し、広域消防の重大な教訓とするべきではないでしょうか。付近住民からは火災の原因と初動体制はどうだったのか徹底調査して欲しいとの声が上がっています。 

布団を三人で使い回し
市長「僕は平気です」

 消防は24時間体制なので、職員は三交代の泊まり込みで勤務しています。
 今までは一組の布団を個人貸与されていました。しかし、広域になって経費削減ということから現在は一組の布団を三人が交代で使っている状態です。
 夏場、汗や汚れた服のままの仮眠は不衛生なばかりか「精神的に苦痛」という職員の声もあり、これは人権問題だと指摘しました。
 市長は「平井議員は人権問題と言いますが僕は平気です。シーツはかえてくれるんでしょ」などと答弁しました。
 部長からは「職場委員会からも声が上がっており、これからは一人一組に戻すようにする」と前向きな答弁が返ってきました。

2015年9月議会日程

  曜日 開会時刻 議 事 の 内 容
9月1日 本会議
10時
議案説明・常任委員長報告(特定事件)・質疑
3日 本会議
10時
議案質疑・決算特別委員会の設置
4日 委員会
 9時
4常任委員会並行審査
8日 本会議
10時
一般質問(近藤・荒川・松本・石原・入沢)
9日 本会議
10時
一般質問(浅野・石本・松崎・中・島田)
10日 本会議
10時
一般質問(矢作・植竹・谷口・大石・末吉)
11日 本会議
10時
一般質問(城下・亀山・越阪部・赤川・杉田)
14日 本会議
10時
一般質問(荻野・小林平井・村上・秋田)
15日 委員会
 9時
常任委員会審査(予備日)
24日 本会議
10時
常任委員長報告・質疑
25日 本会議
10時
討論・採決