埼玉・所沢
日本共産党の呼びかけで「二十四時間小児医療体制を考えるシンポジウム」が十八日、埼玉県所沢市の小手指公民館分館で開かれ、百三十人が参加しました。
所沢市は救急医療(二次)で深夜を含め二十四時間かけ込める小児科の輪番制に穴があき、隣の東京都立清瀬小児病院に行かなければなりません。清瀬小児病院の閉鎖・移転計画で不安が広がるなか、どこに打開の道があるのかを話し合いました。
シンポジストとして、小児科医、県や市消防本部の担当者、子どもを持つ母親の四氏が発言。日本共産党のやぎした礼子前県議がコーディネーターを務めました。
フロアから医師や看護師も発言。生後五カ月の長男を連れてきた田村みどりさん(31)は「子どもが急病になったときの不安の解消のため、保健師さんの協力などネットワークをつくっていることも必要だと思います」と感想を話しました。
塩川鉄也衆院議員があいさつしました。
あと10分遅かったら…
新日本婦人の会所沢支部事務局次長のK・Sさん
中二、小五、小二の子どもがいます。二番目の子が四歳の時、余りに泣くので市内の小児科にかかると、先生に「腸重積かもしれない。清瀬小児に行ってください。三十分以内に!」と言われました。清瀬小児の専門医が処置をすばやくおこない、事無きを得ました。「あと十分遅かったら開腹手術だった」と言われ、ぞっとしました。
清瀬小児病院は絶対移転してほしくありません。移転するなら、所沢市の中心にある市民医療センターを充実させて、二十四時間の小児救急医療が確立されたとき、所沢の子育ては本物に近づくのではないでしょうか。
受診件数は増えつつある
三田一夫・県医療整備課副課長
埼玉県の小児医療の対象者はゼロ歳児から十六歳まで百万人います。全体としては減りつつありますが、小児科の受診件数は増えつつあります。
小児科医の負担軽減を図るために、国は電話相談をやっており、埼玉県では急病対応ガイドブックを発行しています。
市立病院を二次救急のセンターとされるというのであれば医師確保のお金を県として出していきます。所沢、狭山、入間の三市の人口を合わせると五十万人になるので新たな病院をつくることも考えられるでしょう。どんな選択をしても県は応援したい。
自治体が支えてこそ
草刈章・所沢市医師会理事
十年ほど都立清瀬小児病院で小児医療にたずさわりました。平成十六(二〇〇四)年度の救急患者受診者の11・7%が所沢市民です。
医師会でも小児科救急医療を何とかしなければならないと、平成十一年から市民医療センターで一次救急(カゼなど軽症)を開設。小児夜間診療、土日診療が開始されました。一日平均二十人前後の利用ですが、深夜帯(零時から午前七時)の受診は清瀬小児病院に依存しています。
小児医療はコストがかかり、病院の財政を自治体が支えない限りできない。病院が撤退していくことを非常に深刻な問題と考えています。
このような形で市民の方から動きが出てくると市の方も動いてくれるのではないかと期待しています。シンポジウムを開いた日本共産党さんに感謝しています。
救急車不足で消防車も出動
荒幡憲作・所沢市消防本部救急課長
市には七隊の救急隊があり、救急救命士三十人がいます。市民二十七人に一人が救急車を利用している計算です。消防機関は満十八歳未満を小児と定義しており、清瀬小児病院への搬送件数は、平成十六(二〇〇四)年度は二百二十八件、平成十七(二〇〇五)年度は百七十五件でした。
救急車は常時ではらっている状態で消防車が出動する場合もあります。清瀬小児病院がなくなれば少し遠くの病院に搬送するようになってしまいます。