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自衛隊機墜落事故を風化させないつどい 入間基地の役割が大きく変容
講演する塩川衆議院議員
講演する塩川衆議院議員
 21年前の1999年。狭山市を流れる入間川河川敷に航空自衛隊入間基地の自衛隊機が墜落しました。住宅地や学校まで数百メートルという距離の事故。パイロットの方は亡くなり、送電線の切断で、都内まで80万世帯が停電する事態となりました。
 
毎年「風化させない」つどい

 狭山、入間、所沢、飯能、日高の5市の市民団体は、この事故を風化させないため、毎年持ち回りで集会を開催しています。
 今回は狭山が担当となり11月28日、狭山市民交流センターで、日本共産党衆議院議員の塩川鉄也さんが、「入間基地の電子作戦部隊強化に見る敵基地攻撃能力の危険性」と題する記念講演を行いました。

入間基地が「軍事の拠点」に

 狭山市にある航空自衛隊入間基地には、すでに「レーダー評価隊」「電子飛行測定隊」「電子戦隊」など、敵の通信や電波を妨害する事で味方の活動を担保する機能をもった部隊(現在は訓練用部隊として運用)がおかれています。
 ここに、さらにRC2輸送機2機が配備され、3カ所の自衛隊病院を統合して新たな自衛隊病院を建設、航空医学実験隊なども整備されます。
  RC2のRとは「偵察」を意味し、電子偵察機として情報の収集、分析、解析を機内で行うこともできるなど、大きな機能強化が行われているほか、チャフ・フレア機能(ミサイル攻撃回避のための妨害措置)が搭載可能となっているなど、海外に行く事を想定した機体となっています。
 塩川氏は「輸送と衛生という軍事の平たん拠点化が進んでいる」と指摘しました。

「敵基地攻撃能力」の保有

 現在の軍事作戦はデータリンク(総合的な情報を分析し、判断を行うためのデータ通信システム)が主力となっています。 RC2は、これらの妨害・無力化を行うという攻撃的な機能を備えることになります。
 塩川氏は「まさに『敵基地攻撃能力の保有』であり、入間基地が非常に重要な軍事拠点になりつつある」と警鐘を鳴らしました。
 防衛省の資料によれば、「敵基地攻撃能力の保有」とは、具体的には「事前の探索・ミサイルの状況を把握。反撃されないようにするための装備」とされています。
 塩川氏は「これを本当に実施するとなれば、膨大な予算が必要になる」と指摘。元自衛隊の幹部からも「実態は米軍の情報に基づき、米軍のシステムで自衛隊が戦争することになる」と懸念の声が上がっています。
 塩川氏は「新型コロナウイルス感染症などへの対応が求められる中、『限りない軍拡』に進んで良いのかが問われている。身近にある基地が大きな変貌を遂げており、専守防衛を投げ捨てて米軍と一緒になって戦争をする国になりかねない。軍拡の悪循環を招き、国民生活を圧迫する軍拡路線をやめさせる国民的世論を」と訴えました。
 参加者からは「前回の事故から20年、入間基地で大きな事故が起きていないのは、風化させない集会が続けられてきたことが大きい」との発言があり、会場から大きな拍手が寄せられました。
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