議会だより

農集・区画整理・上下水道…佐伯由恵議員が討論

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加須市議会は今月3日、9月市議会を閉会しました。

 最終日の本会議で議案の採決に先立ち、佐伯由恵議員は日本共産党議員団を代表し、産業建設委員会で審査した2015年度の農業集落排水・土地区画整理事業・上下水道について市民の立場から討論をおこないました。その要旨は以下のとおりです。





農業集落排水の決算  
 
 私は、産業建設常任委員会に付託され5議案について、さらに請願第2号について、日本共産党議員団を代表して討論を行います。

 まずはじめに、第85議案2015年度農業集落排水事業特別会計決算の問題です。
この事業は、農村地域のし尿と生活雑排水を処理し、生活環境をよくするための目的で、現在は、加入促進と施設の維持管理が主な内容となっています。市内における処理区は16カ所で、うち15カ所は市が管理し、残りの大越処理区はPFI方式でSPCに委託し、当該決算年度は3,468万円を支払っています。
 
 ところが、このうちの471万円はSPCの純利益で、年度末繰越利益余剰金は3,251万円に上っています。これはすべて市民の税金です。
 一方、大越PFI処理区の加入率は63.9%の水準で、平均加入率72.6%と比較して約10ポイントも低いく、これではいったい誰のための事業だったのか、きびしく問われなければなりません。

 そもそも大越PFI農集の事業費は、合併浄化槽と比較して17倍も高く、当初から不要不急の事業あったことは明白です。よって、本案に反対するものです。


野中土地区画整理の決算

 次は、第88号議案 2015年度野中土地区画整理事業特別会計決算の問題です。

 当該事業はあまりにも無謀な事業で、合併直前に大幅な見直しを図った経緯があります。開発面積86.3ヘクタールから63.5ヘクタールに、総事業費も99億円から55億5,400万円にしました。これに水道管布設工事4億3,600万円を含めると総事業費は59億9,000万円で、税金投入を約40億円も見込んでいます。

 また、切り離した22.8ヘクタールは、野中まちづくりプラン開発事業に切りかえ、1戸当たり税金約1,000万円を投じています。

 区画整理事業は、保留地を処分して、それを事業費に充てることが基本です。当該事業の保留地面積は4.1ヘクタールで、うち一般向け40画地、企業向け2画地の計42画地、処分予定額は15億6,600万円です。保留地が売れるか、これは事業の試金石になります。

 決算年度までに処分できたのは3ヘクタールで、一般向け3画地、企業向け2画地の計5画地、金額で11億8,952万円です。一般向け保留地は、まだ37画地も残っており、処分できなければ約4億円は税金で負担しなければなりません。
 また、計画人口も目標の3,800人に対し、393人、約1割にとどまっています。あまりにも無謀な計画と言えます。

 身の丈を超える開発事業は見直し、市民の暮らし・福祉に回すことをつよく求め、本案に反対するものです。


栗橋駅西土地区画整理の決算

次は、第89号議案 2015年度栗橋駅西(大利根)土地区画整理事業特別会計決算の問題です。

 土地区画整理事業の基本は、減歩によって保留地を生み出し、それを売却して事業費に充てることです。ところが、この栗橋駅西開発も野中土地区画整理事業と同様、先に血税投入ありきですすめられてきました。

 当該事業の区域面積39.1ヘクタール、総事業費64億2,346万円です。決算年度では残っていた3画地の保留地はすべて処分し、事業は今年度で終了する運びです。
 結局、64億円の事業費のうち、保留地処分による財源はわずか8億1,892万円で、事業費全体の12.7%にすぎません。税金は48億971万円、率で74.8%もつぎ込みました。人口も目標の3,128人に対し、2,325人・74%止まりで、結局、目標にはとどかず、税金が湯水のように使われました。よって、本案に反対するものです。


水道事業会計の決算

 次は、第91号議案 2015年度水道事業会計利益の処分及び決算について、3点にわたり意見を述べます。

 まず第1に、水道管の洗管事業をめぐる問題です。
 水道事業の目的は、水道法第1条で「清浄にして豊富低廉な水の供給を図り、もつて公衆衛生の向上と生活環境の改善とに寄与すること」と定めています。要するに「安くてきれいな水を供給すること」です。

 ところが3年前、大利根地域で水道の濁り水が発生し、食品会社の製品に損害を与え、市が損害賠償する前代未聞の事案が発生しました。市はこの教訓をふまえ、「洗管事業」を計画的に実施することを決定し、大利根地域は3年、続いて騎西地域3年、北川辺地域2年で実施する計画を、市議会と市民に約束しました。
 しかし、今年3月、水道事業の予算審議で突如、説明責任も果たさないまま計画を撤回しました。改めて公約は守ること、騎西及び北川辺地域の洗管を当初の計画に沿って早急に実施するよう強く求めておきます。

 第2に、水道料金統合の問題です。
 合併後、2013年度〜2015年度の3カ年かけて再編し、決算年度で統一されました。騎西・北川辺・大利根地域の住民に約5,870万円もの負担増を押しつけました。
わが議員団は料金の統合に当たり、市民の負担を軽減するため、修正案を提出した経緯があり、容認できません。

 第3に、消費税の問題です。
 消費税8%が導入されて2年目。水道料金にも転嫁され、市民全体で6,692万円もの負担増となりました。よって、本案に反対するものです。


下水道事業の決算

 次は、第92号議案 2015年度下水道事業会計利益の処分及び決算について、3点にわたり意見を述べます。

 まず第1に、合併による下水道料金統合の問題です。
 2013年度〜2015年度の3カ年かけて再編し、決算年度で統合されました。市民全体で5,316万円の負担増となりました。特に、加須地域の加入者は約4割は引き上げられました。わが議員団は料金の統合に対し、市民の負担を軽減する立場から修正案を提出した経緯があり、容認できません。

 第2に、消費税の問題です。
 水道料金と同様、下水道料金にも消費税8%が転嫁され、市民全体で1,524万円の負担増となりました。水道料金とあわせ、実に8,216万円の大増税です。

 第3は、資本費平準化債の問題です。
 当該決算年度は、借金を返済するため新たな借金をする、資本費平準化債を3億円借り入れました。

 資本費平準化債を起債すれば、その50%が基準財政収入額に算入され、地方交付税が減額される仕組みです。この結果、普通交付税が1億5千万円も減額され、行政サービスを提供する上で貴重な一般財源が減りました。さらに、借金で金利負担を増加させ、どこからみても効率的な財政運営とはいえません。

 そんなことをするより、地方交付税で増額になった額を一般会計から繰り入れたり、内部留保資金の8億8千万円を活用した方が市民の立場からより効率的な財政運営ではないでしょうか。これまで市は「資本費平準化債は慎重に対応する」と答弁してきました。この立場に立ち返るべきです。よって、本案に反対します。              

                          (2016.10.22)

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