議会だより

国保・後期医療・介護保険…及川和子議員が討論

(コスモス・礼羽地区で2日)
(コスモス・礼羽地区で2日)

 加須市議会は今日(10月3日)、9月市議会の最終日の本会議を開きました。

議案の採決に先立ち、及川和子議員は日本共産党議員団を代表し、民生教育委員会で審査してきた2015年度の国民健康保険・後期高齢者医療・介護保険の決算議案について、市民の立場から討論を行いました。その要旨は以下のとおりです。 





国民健康保険の決算
 私は、民生教育常任委員会に付託された、第81号議案、第83号議案及び第84号議案の3議案について、日本共産党市議団を代表して討論を行います。

まず初めに、第81号議案、2015年度国民健康保険事業特別会計決算の問題です。

 国民健康保険は、病気やけがをした時、健康保険証を持っていけば自己負担3割で受診することができる制度です。決算年度の国保加入世帯は18062世帯で総世帯数に対する加入割合は40・41%となっています。まさに市民の命と健康を守る制度です。
 
 しかしながら、国保世帯の暮らしを見てみますと、賃金が低い非正規労働者が約4割を占めています。年金生活者の年金は毎年引き下げられ、所得のない世帯も4分の1にのぼります。

 このような状況を反映して、加入1世帯の平均所得は前年度と比べて2万円も下がり、111万7,959円となっています。これは1か月に換算すると93,000円の所得です。国保世帯は平均2人ですので一人当たり46,500円で生活せざるを得ません。国保世帯の所得の状況を考えた場合、総じて生活保護基準以下であるといえます。

 では、決算年度の国保税はどうだったでしょうか。合併後不均一であった国保税を前年度に統一し、決算年度でさらに所得割を7・0%から7・2%に引き上げました。その結果1世帯当たりの平均国保税は14万8,044円、1人当たり83,551円となりました。

 生活保護基準以下で生活している世帯に対して、年間約15万円もの国保税を課税しては払いたくても払いきれません。払えない世帯の滞納理由はほとんど生活困窮で、国保税を払ってしまったら生活できないということです。

 さらに市は、滞納していることを理由に保険証を取り上げています。
資格証明書と短期保険証を40世帯に発行しています。ことに、子どものいる家庭5世帯8人に短期保険証を発行していることは問題です。親が貧乏であることを口実にして行政が子供を差別することはやめるべきです。よって第81号議案に反対します。


後期高齢者医療の決算

次に、第83号議案、2015年度後期高齢者医療特別会計決算の問題です。

 後期高齢者医療制度は、2008年に導入された75歳以上の高齢者を対象にした医療保険制度です。それまで加入していた医療保険から75歳以上を切り離し、埼玉県で1つの広域連合に組み込み、保険料は2年ごとに改定されます。決算年度の保険料は年平均52,217円です。

 保険料は所得割と均等割りで課税され、所得がない人でも均等割りが課税されます。そのため国は均等割りの軽減を行って保険料を減額しています。その対象者は加入者の72・1%、9034人が軽減されました。その中で8・5割と9割軽減している人が7,000人にも及びます。

 75歳以上の高齢者ですから戦前・戦中・戦後を生き抜いて、現在の繁栄の基礎を築いてきた方々です。この方々から保険料を徴収し、払えなければ短期証の発行で保険証を取り上げるような事にもなれば、命にかかわります。

 後期高齢者医療制度は高齢者を年齢で差別し、高齢者の増加と医療費の増加によって、保険料が際限なく引き上る仕組みが作られている、過酷な制度です。よって、本案に反対します。


介護保険の決算
最後に、第84号議案、2015年度介護保険特別会計決算認定の問題です。

 介護保険制度は、介護を家族だけで支えることには限界があり、社会全体で支えていくことを目的に2000年から始まりました。対象となる第1号被保険者は29,538人、約3万人です。

 決算年度は介護保険の第6期計画の初年度であり、保険料改定で基準額は4,943円、年額では59,310円です。年金が毎年引き下げられるもとで、介護保険料は前年と比べ年額で約9000円の負担増となりました。

 このように高齢者は高い保険料を納めながら、日常生活を送るため、要支援1から要介護5までの要介護認定を受け、介護サービスを利用してようやく生活が成り立っているのです。

 市は、介護保険第5期事業計画で、特別養護老人ホーム180床を増床し、第6期事業で入所が可能となり、入所待機者の減少につながっています。

 ところが国は、第6期事業で保険外しと利用者の負担増の制度改悪をすすめています。   
 まず、要支援者の在宅サービスの要である通所介護と訪問介護を総合事業に移行させ保険から外しました。また、特別養護老人ホームの入所を要介護3以上に限定しています。
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 さらに昨年8月からは、一定の所得以上の人は利用料1割が2割になりました。この改悪で233人が2割負担となり負担増となっています。
 
 また、施設入所者の居住費と食費を補助する補足給付を預貯金の額によって制限し、世帯分離しても一方が課税されていれば補足給付を外すという改悪を行っています。補足給付が受けられなくなった人が203人にもなります。

 いま厚生労働省は、社会保障審議会・介護保険部会で、第7期事業計画の内容について審議を行っています。

 その中で要介護1・2の訪問介護と通所介護の介護保険外しが検討されています。すでに、要支援の人は来年4月から介護保険からはずされます。

 そのうえ要介護1・2の高齢者が外されるならば、要介護者全体の6割以上の人が、介護保険から外されることになります。

 高い介護保険料を払ってもいざ介護サービスが必要になった時に、介護保険を利用できないのでは、まさに保険あって介護なしです。よって、本案に反対いたします。以上です。
2016/10/03

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