議会だより

小坂団長 議案質疑を1時間30分

(アジサイ・不動岡公園で21日)
(アジサイ・不動岡公園で21日)
 6月定例市議会が開会中です。
18日の本会議で、補正予算など8議案に対する質疑が行なわれました。

 日本共産党議員団を代表し、小坂徳蔵・議員団長が、◇共通番号制度(マイナンバー)の問題、◇学校施設の大規模改造工事に国の補助を、◇公共工事の発注改善―などについて、市長、教育長、部長4人に対し、市民の立場から1時間30分にわたって質疑を展開しました。

 なお、質疑は小坂団長1人だけでした。このため、小坂団長が事実上、加須市議会を代表する質疑となりました。

 以下は、小坂団長が本会議で登壇して発言した1回目の要旨です。その後の展開は、小坂議員のホームページをご覧ください。





 みなさん、おはようございます。
 今日の議題となっている補正予算など8議案に対し、日本共産党議員団を代表して、4議案について質疑を行います。

 なお、本日の本会議で、議案に対する質疑を通告しているのは、どうやら私だけのようです。そうであるならば、私の質疑は、事実上、加須市議会を代表しての議案質疑という様相になります。こうした点をしっかり踏まえて、質疑を行ってまいります。

 それでは、はじめに、第57号議案 一般会計補正予算(第2号)について質疑を行います。
 本案は、予算第1条において、予算総額に対し、3億1,390万円を追加するものです。そして、歳入歳出に措置した補正の款項区分、および各区分ごとの金額等については、同条第2項が定める「第1表 歳入歳出補正」において、明示されています。

共通番号制度(マイナンバー)の問題について

 このなかで私は、以下の2点について質疑します。
先ず、第1に、歳出第2款 総務費における戸籍住民基本台帳費に追加補正している、「個人番号カード交付等の事業」に係わる内容です。

 個人番号とは、住民票を持っている全ての国民ひとり一人に対し、新たに12桁の番号を付けて、国家が国民を管理・支配する―というものです。この制度は、「社会保障・税番号制度」、あるいは「マイナンバー制度」、若しくは「共通番号制度」などと称されています。

 国民一人ひとりに付けられた12桁の個人番号は、今年10月から、個人番号が記載された「通知カード」という形で、市民に対し、世帯単位ごとに簡易書留の郵送によって、通知されていきます。なお、この12桁の番号は、基本的に一生、変わることがありません。

 市民に郵送される12桁の番号「通知カード」といっしょに、「個人番号カード」交付申請書が同封されます。これに写真を貼り付け、返信用封筒に入れて投函すると、来年1月以降、個人番号カードの交付準備が整うと、葉書で交付通知書が郵送されてきます。そこで本人確認書類、および通知カードを持参し、市役所の市民課で個人番号カードが交付される仕組みになっています。

 つまり、今年10月、市民ひとり一人に12桁の番号を付けて、「通知カード」によって、市民に番号を通知します。そして、来年1月から、希望者に個人番号カードを交付するというスケジュールになっています。

 さらに、国民ひとり一人に付けられた12桁の個人番号は、来年1月から利用が始まります。例えば、年金・雇用保険・医療保険の手続き、生活保護・児童手当・その他福祉の給付、確定申告など税金の手続きなどで、申請書等に個人番号の記載が求められてきます。

 また、税金や社会保険の手続きにおいて、事業主、証券会社、保険会社などが個人に代わって手続きを行う場合があります。このため、勤務先や証券会社、保険会社など金融機関から、個人番号の提出が求められていきます。

 いま指摘した、12桁の個人番号の通知、さらには個人番号の利用開始するため、今般、「個人番号カード交付等事業」に係わる追加補正として4,137万円を措置しています。

 それではお伺いします。
先ず、1つ目は、「個人番号カード等関連事務委任交付金」3,996万円の内容です。

 個人番号として市民に12桁の番号を付ける、その番号を市民に通知する「通知カード」の作成と郵送、さらには「個人番号」の作成など、個人番号に係わる経費は、すべて「地方公共団体情報システム機構」という組織が行っています。この機構は略称で、「J−LIS」と言われています。

 そこで、調査してみると、補正で措置された交付金には、◇通知カードを作成し発送する経費、◇「個人番号カード」発行のプロジェクト経費をはじめ、返信封筒の処理経費、製造発行経費などが含まれているようです。
それでは、補正措置した交付金の内容、ならびに、その経費は、各々どのようになっているのか。説明を求めるものです。

2つ目は、そもそも共通番号制度に係わる事務の主体はどうなっているのか―という問題です。
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 共通番号制度は、国策として行われてきたもので、事務の内容としては、「法定受託事務」ではありませんか。

 法定受託事務とは、「 国が本来果たすべき役割に係る事務であって、国においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして法律又はこれに基づく政令で特に定めるもの 」であり、「必ず法律・政令により事務処理が義務付けられる」ものです。

 それでは、先ず、この点について確認を求めます。

 もしも、共通番号制度が法定受託事務であるならば、その経費については、全額国が負担するべきものです。

 ところが、今般の補正措置には、「個人番号初期付番委託」経費として、一般財源で141万円が措置されています。これは財政措置としては、「おかしい」と言わざるを得ません。

 この措置は、国の住民基本台帳ネットワークシステムと、加須市の庁内・住民基本台帳事務システムの業者が異なるので、システム上の統合を図るために要する経費のようです。この点に関して説明を求めます。


3つ目は、共通番号制度に要する経費が、まったくブラックボックスの中にあることです。

 今年3月に行われた予算市議会の際、担当部局は共通番号制度に要する経費として、総額1億8千万円余りである、と説明しています。ところが、それから僅か2ヶ月余りの間に、経費が4,137万円増額になって、総額2億2,183万円に膨れ上がっています。

 法定受託事務であるのに、加須市の負担額はおよそ1億円にのぼっています。しかし経費は、これで決して終わりではありません。いま示した総額には、システムの維持管理費、ネット回線の運用テスト経費などは、いっさい含まれていません。共通番号制度に要する経費は、いったい総額どれくらいになる見込みであるのか。説明を求めるものです。


学校施設の大規模改造工事に国補助を

補正予算の第2は、歳出の第10款 教育費のなかで、小学校費施設整備事業に係わって、財源の内訳を変更した補正内容です。

 本案は、歳入予算のなかで、「大利根東小学校の校舎大規模改造工事の財源として予定していた、国の学校施設環境改善交付金が採択されなかったことに伴い減額措置」し、その代替えとして一般財源で充当したものです。

 大利根東小学校は、建設後38年を経過した東校舎、同じく33年を経過した西校舎の2棟について、老朽化が著しいことから、昨年度に調査・設計を実施し、今年度に校舎大規模改造工事を実施するため、総額7億4500万円を予算措置していたものです。

 工事の内容としては、建物の雨漏り対策と外壁コンクリートの落下防止対策をはじめ、
トイレの全面改修、強化ガラス入れ替えなど―耐震化対策を講じるものです。

 大規模改造工事にあたって、市は国に対して、学校施設環境改善交付金を申請し、補助限度額の3分の1の財源6666万円の充当を考えていたものです。
それでは、財源措置が国の不採択によって、工事財源の内訳がどうなるのか。説明を求めておきます。


次は、文部科学省が交付金申請を不採択にした要因に係わる問題です。

 今般、文科省による交付金不採択によって、加須市はおよそ7千万円の財源を一般財源による埋め合わせを余儀なくされています。

 市内には、児童生徒の学びの場となっている小中学校が30校にのぼります。なかには、学校施設の老朽化がすすみ、校舎および体育館など、大規模工事が急がれる施設が少なくありません。

 今後の大規模改造工事を考えた場合、今回、なぜ文科省が不採択にしたのか。その要因を把握し、その教訓について、今後の対策に生かしていくことが強く求められています。一説によれば、文科省が学校施設の耐震化を重点に予算を配分した、という話も伝わってきています。それでは、不採択になった要因について、説明を求めます。


次は、第58号議案 河野博士育英事業特別会計補正予算に係わる内容です。

 本案は、市内在住の市民から頂いたご寄付100万円について、河野博士育英基金に積み立てる措置を講じているものです。

 河野博士育英事業は、河野「博士の遺徳をたたえ」、「経済的な理由により就学が困難なものに対し学資金を給与し、…有用の人材を育成することを目的と」しています(条例第1条)。

 今の時代は、貧困と格差が拡大する、新自由主義経済が横行する社会経済情勢にあります。こうしたもとで、「ブラックバイト」と称される企業で、学費を稼いで苦学する青年、あるいは、卒業後に奨学金の返済で汲々とする青年など、胸が痛むことが多すぎる社会ではないでしょうか。

 教育について、よく言われていることに、「教育は人なり」という言葉があります。加須市の次代を担う、子どもたちの教育のために役立てて頂きたい―そうした崇高な気持からご寄付を頂いたこと、市政に関与する者の一人として、深く感謝を申し上げる次第であります。

 また、子どもの教育に捧げる市民の奇特なお気持ちに対し、加須市および教育委員会として、心から感謝の気持ちをお伝えしているのでしょうか。さらに、顕彰が求められているのではないでしょうか。こうした点について、説明を求めます。

公共工事 発注(歩切り廃止等)の改善について

次は、第61号議案 工事請負契約に係わる内容に移ります。

 本案は、北川辺総合支所の庁舎改築工事について、指名競争入札を5月中旬に実施し、工事費3億5,424,000円、工期は3期に分けて行ない、完成は2017年3月15日を履行期限として、工事請負契約を締結する議案です。

先ず1つ目は、庁舎改築工事の全体がどのようになっているのか―という点です。

 市議会に提出されている契約案件は、あくまでも本体工事の部分です。しかし、実際の改築工事には、電気設備および機械設備の工事も含まれます。

 本体工事の入札は、予定価格が税抜きで3億円未満であることから、地域循環型経済対策に位置付け、地元業者を指名して行なっています。当然、電気設備および機械設備の入札も地域循環型経済の見地に立って、市内業者を指名して入札を実施している、と考えます。

 それでは、指名業者および落札額、落札率などが、どのようになっているのか。説明を求めるものです。


2つ目は、設計労務単価を、工事現場で働く末端労働者まで、浸透させる内容です。

 近年、建設土木工事はダンピングが横行し、そのしわ寄せが建設現場で働く労働者の賃金引き下げにつながりました。その結果、業界のなかで有能な技能労働者の不足、次代を担う若手労働者が激減する事態となっています。地域によっては、道路や橋などインフラの維持・保守管理に支障をきたす弊害が顕著になっています。

 こうしたことから、建設現場で働く労働者の賃金を引き上げることが、喫緊の課題となりました。このため、公共工事の労務単価を

  ○2013年4月から 17.7%引き上げ、
  ○2014年2月から 7.5%引き上げ、
  ○2015年2月から 全国平均で4.2%引き上げ、埼玉県内では2.8%引き上げ

    ―3年連続して労務単価が引き上げられています。

 問題は、引き上げられている設計労務単価が、公共工事の現場で働く末端の建設労働者の賃金に、確実に反映・浸透させることです。

 ところが、引き上げられた労務単価が、末端の労働者に反映されていない―こうした事実は、建設労働者の団体が毎年、市内の公共工事の現場に出向いて、現場労働者から直接聞き取り調査することによって、その実態が明らかになっています。その実態については、私がこれまで、本議場で繰り返し指摘してきた経緯があります。

 従って市は、税金による公共工事の発注者として、設計労務単価が末端の労働者に反映されるように、その責任を果たすことが求められています。そのことは、本件の公共工事にあっても決して例外ではありません。この点について、説明を求めます。


3つ目は、公共工事に係わる法律の改正に伴う、発注内容の改善と対応の問題です。

 昨年、公共工事に係わる法律3本が改正されています。
1つは、「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」―これは通常、「入札契約適正化法」といわれています。

2つは、「公共工事の品質確保の促進に関する法律」です。これも通常、「公共工事品質確保法」といわれています。それに、建設業法が改正されています。

 そこで大きく変わった点は、1つは「歩切り」が廃止されたことです。
「歩切り」とは、予定価格を設定する際に、積算基準等に基づいて設計金額を算定しますが、これから一定の割合を減じて予定価格を設定する、ことをいいます。つまり、設計金額から一定割合を減額すること―これが「歩切り」といわれる行為です。これが法改正によって、公共工事品質確保法第7条第1項第1号の規定に違反することになります。

 2つは、入札の際に、建設業者に対して、入札金額の内訳書の提出を義務付けたことです。これは、不正行為やダンピング受注の防止を図る観点から、設けられたことです。


3つには、社会保険等への加入、法定福利費を適切に負担する建設業者を契約の相手方とすることです。
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 いま指摘した内容は、総務大臣と国土交通大臣が連名で、昨年10月22日付けで「公共工事の入札及び契約の適正化の推進について」という通知を発しています。

 法律が改正された内容は、今年4月から施行されています。このため、総務省と国土交通省の局長が連名で、今年4月28日付けで再度、「予定価格の適正な設定について」という通知を発しています。

 こうした法改正の内容が、本件公共工事の入札にあたって、しっかり遵守されているのかどうか。説明を求めます。

さらに4つ目は、加須市が定める「公共調達改革に関する取組基本方針」を改正している内容です。

 私が先程来、指摘してきた公共工事に係わる法改正に基づいて、加須市は4月1日付で、「基本方針」の内容を改正しています。

その資料が過般、市議会に提出されております。それでは、この改正点が別添の「方針」で、どのようになっているのか。また本件公共工事の発注に際して、どのように生かされているのか。説明を求めるものです。


次は、第62号議案 公の施設の指定管理者の指定に係わる議案です。

 本案は、大利根地域にある「加須市ライスセンター」の管理について、「株式会社かぞ農業公社」を指定管理者として指定する内容です。指定の期間は、今年8月1日から2018年3月31日まで、という内容です。

 「加須市ライスセンター」は、「担い手農家等の育成を図り、農業の経営改善を促進するため」設置されている施設です。その管理を、昨年9月に設立した「株式会社かぞ農業公社」に委ねるものです。農業公社の法人化にあたって、その業務領域を、農地の保全と活用、担い手の育成、地産地消の推進、6次産業化の推進―以上の4本柱と定めています。さらに、今年度予算には、指定管理者を指定する予算を措置しています。

それでは、1つ目、今般、指定管理者を指定するに至った経緯について、説明を求めておきます。

2つ目は、指定管理者と予算に係わる内容です。
指定管理者を指定すれば、施設の使用料を指定管理者の収入に充て、施設の管理運営に当たることになります。施設の使用料に関しては、生もみの含水量によって、1kg当たり23円と25円に設定されています。この使用料がどのようになるのか。指定管理者の指定にあたって、改めて内容について確認を求めておきます。

3つ目は、指定管理者の経営に係わる内容です。
指定管理者に指定する「株式会社かぞ農業公社」は、昨年9月に法人化されました。ちょうど米価大暴落となり、大嵐のなかの船出、という状況のなかでスタートし、今日に至っています。

初年度は12月末が決算となっています。それでは、期末の資金残高はどのようになっているのでしょうか。また、経営的にみれば、今年度が実施的に初年度ということになります。そこで、経営状況について説明を求めておきます。
以上。

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