議会だより

いじめ防止で質疑…小坂議員

 開会中の6月市議会で、「いじめ防止等のための組織に関する条例」を審議しています。

 これは、いじめ問題について、連絡調整を図る「いじめ問題対策協議会」を設置すること。また、いじめによって、子どもの生命に重大な被害が生ずるなど、重大事態が起こったときに、市教委が事実関係などを調査する「いじめ問題調査審議会」をつくる。

 さらに、市教委の調査が不十分なとき、市長が「いじめ問題再調査委員会」を設置するものです。

 本会議(19日)で、小坂徳蔵議員が質疑を行いました。以下は、同議員が、質疑で1回目に発言した要旨です。





 次は、第57号議案 「いじめ防止等のための組織に関する条例」について質疑します。

 本案は、いじめの発生と重大事態が発生したときに対応するため、教育委員会と市長部局に、3つの組織をつくるために制定する新規条例です。

 3つの組織とは、

1つが、第2条による「いじめ問題対策協議会」で、関係機関相互の連携と連絡調整を図ることを目的としています。

2つ目の組織は、第11条による「いじめ問題調査審議会」です。これは教育委員会が、いじめによって、生命に重大な被害が生ずるなど、重大事態が起こったときに、事実関係などを調査することを目的として設置するものです。

3つ目は、「いじめ問題再調査委員会」の設置で、第19条に基づくものです。これは教育委員会による調査が、関係者の隠ぺい工作など事実解明が不明であるとき、市長がいじめ事案について、再調査するために設置する組織です。この時点で、教育委員会の自浄能力および当事者能力が、根本から問われる事態になります。
 ところで、いま市内では、小学校22校で6千人近い児童が、中学校8校で約3千人の生徒が通学し、合計30校で児童・生徒約9千人が学んでいます。残念ながら、そのなかで、いじめが起こっています。

●学校でのいじめとは、
 児童生徒が人間関係を利用しながら、相手に恥辱や恐怖を与え、思い通りに支配するもので、ときには子どもを死ぬまで追い詰める事件につながります。

●それでは、なぜ、いじめは起きるのか。
 いじめは、子ども達の成長過程のなかで起こります。それは、子ども達の力関係の差のもとで起きています。

 そういう意味で、いじめはいつでも起こり得る問題です。
しかし同時に、いじめは明白な人権侵害であり、暴力であり、絶対に許されないものです。

 そして、いじめの背景には、子どもの何らかのストレス、学校や家庭の在り方、あるいは社会の在り方が深く係わっているのが実態です。

 こうしたことをしっかり踏まえて、いじめ問題、その防止に当たることが強く求められています。

 こうしたなかで、提案された条例だけをみるならば、加須市の学校教育は本当に大丈夫か?そのように思えてくるのは、決して私だけではないでしょう。

 いま、加須市の学校教育に求められていることは、教師がクラスのなかで、児童・生徒一人ひとりに目を行き届かせ、子ども達の変化、シグナルを見逃さすことなく、常にいじめが起きないように授業や生徒指導に当たることではないでしょうか。

 本案が定める組織が実際に動くようになったときは、市内の学校において、いじめによる生命の危険等が差し迫る急迫事態、いわゆる重大事態の発生と言うことになります。そのようなことは、私たちは勿論、子どもの保護者をはじめ市民が誰ひとり望んではいないことでしょう。

 ですから、教育委員会が第一義的に行うべきことは、市内30校で学ぶ約9千人の児童生徒一人ひとりに対して、常に行き届いた教育を行って、いじめによる重大事態を決して引き起こさない―これが市民に果たすべき、教育委員会として最大の使命ではないでしょうか。

 このことを大前提として、教育委員会および学校現場で直接指導に当たる約600人の教職員の間に、共通認識として確立することが強く求められているのではないでしょうか。この点に関して、答弁を求めます。


また、市内の小中学校において、いじめの把握件数はどのようになっているのか。説明を求めます。
 
 ・2013年度  小学校7件 中学校10件  合計17件
 ・2012年度  小学校8件 中学校16件  合計24件
第2は、それでは、いじめ問題をどのように考えて、具体的に対応していくのか、という課題です。

 私はこの間、いじめ問題を考える基本原則として、5項目を提案しています。

1つは.当然のことですが、子どもの命を最優先に考えて対応することです。

2つは、「いじめかな」と考えられる時点、―この段階で全教員、保護者に知らせ、共同して対処すること。

3つ.子どもなかにいじめを止める人間関係をつくっていくこと。

4つ.いじめられている子どもの安全確保を図ること
 同時に、いじめている子どもが、いじめをやめて人間的に更生するまで、しっかり教育して対応していく

5つ.被害者に対して、知る権利を保障する。情報公開に徹することです。
 本案は、「いじめ防止対策推進法」に基づいて提出されたものです。そして、この法律は、あの大津いじめ事件を契機に制定されたものです。

 それでは、あの事件で何が問題になったのか。それは、学校および市教委がいじめの事実について、徹底して恥ずべき隠ぺい工作に終始したことが、被害者家族は勿論のこと、国民の大きな怒りをかう事態に至ったわけです。

 その教訓から私は、いじめ問題が起きたときは、被害者およびその保護者に事実関係を情報提供する―そのことについて、声を大にして提起しているわけです。

 それでは、私が提起している、いじめ問題を考える5つの基本原則について、どのように対応しているのか。

 特に、私が指摘した2つ目と3つ目の項目について、教育委員会がしっかり実践するならば、本案で定める組織が動くような事態は、決してないでしょう。この点について説明を求めるものです。

第3は、本案が定める所掌事務等の問題です。
 本案が定める3つの組織は、市長部局と教育委員会が各々所掌しています。先程の説明によれば、協議会は常設で対応する。但し、審議会と委員会は問題が発生したときに立ち上げる、という内容でした。この点について、改めて説明を求めておきます。
2014/06/26

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