議会だより

子育て支援・新制度―小坂議員が質疑

(玉敷公園で今月9日)
(玉敷公園で今月9日)
 開会中の市議会で、市長が提出した「子ども・子育て会議」を設置する条例を審議しています。

 この議案は、来年4月から実施される、「子育て支援・新制度」に取り組むため、市長の諮問を調査することを目的に設置するものです。

 19日の本会議で、小坂徳蔵議員が質疑を展開しました。以下は、小坂議員が1回目の質疑を行った内容です(要旨)。




 次に、第56号議案 「子ども・子育て会議条例」に係わる問題です。
本案は、政府が、「子ども・子育て支援・新制度」を来年4月からの実施をめざし、取り組んでいることに伴って、加須市が実施にむけて諸準備をすすめるため、「子ども・子育て支援法」などに基づいて、市議会に提出した新規の条例です。

 新規条例の根拠となっている、「子ども・子育て支援法」によれば、来年4月から実施される「子育て支援・新制度」の内容は、利用者に個別に補助金を交付する現金給付を基本としています。給付の形態は、

1つは、児童手当法による「子どものための現金給付」です。
2つには、「子どもための教育・保育給付」であり、この2種類となっています。

 さらに、新制度においては、利用者に対する補助金の対象となる「子どものための教育・保育給付」の施設は、
1つは施設型保育、
2つは地域型保育の2つに区分されます。

 施設型保育には、保育所、幼稚園、認定子ども園があり、認定子ども園には、幼保連携型、保育所型、幼稚園型、地方裁量型―以上の4種類があります。

 地域型保育には、小規模保育や家庭的保育など4事業があります。このように説明していると、新制度における「子どものための教育・保育給付」に係わる施設の内容は、複雑・難解になってきます。

 大事なことなので、もう一言加えますが、保育所に関しては、児童福祉法第24条第1項に基づいて、加須市が現行通り、保育を実施する義務を負っています。しかし、認定子ども園と地域型保育事業を利用する場合は、利用者が施設と直接契約することになります。

 それでは、加須市が来年4月から、子育て支援・新制度を実施するにあたって、どのような準備をしているのか。また、どのようなことが必要なのか、質疑を展開していきます。

先ず、第1に、「子ども・子育て会議」の所掌事務等に係わる問題です。

 本案は、第2条において所掌事務を定めています。その条文は、「会議は、市長の諮問に応じて、子ども・子育て支援に関する事項及び児童福祉に関する事項について調査審議する」―以上にように定めています。

 それでは、当該条文が定めている「市長の諮問」とは、どのような諮問内容について、想定しているのでしょうか。

 例えば、来年4月から新制度を実施するためには、「子ども・子育て支援法」

○第34条において、「特定教育・保育施設の基準」について、同条第2項は条例で定めることを義務づけています。

○同じく第46条は、「特定地域型保育事業の基準」について、条例化を義務づけています。

○さらに、改正児童福祉法第34条の8の2は、放課後児童健全育成事業の設備や運営について、条例によって基準を定めることを義務付けています。
 当然、いま指摘した内容などが、「子ども・子育て会議」に対して、市長から諮問されることでしょう。

 そこで、子育て支援・新制度の実施に向けて、本案の第2条が定める所掌事務を経て、どのように具体化を図っていくのでしょうか。この点について、説明を求めます。


第2は、「子ども・子育て支援事業計画」等に係わる問題です。
 
 加須市は、「子ども・子育て支援法」第61条第1項によって、5か年を1期とする、「子ども・子育て支援事業計画」の策定が義務付けられています。

 事業計画では、「地域子ども・子育て支援事業の量の見込み」と「提供体制の確保」などのために策定されます。

 このため加須市は、昨年10月、無作為に抽出した、就学前の子どもを子育て中の保護者3千人に対して、「子育て支援に関するニーズ調査」のアンケートを郵送し、調査を実施しています。この調査結果を分析し、その結果を生かして、子育て支援事業計画を策定する手順となっています。

 この計画を策定したうえで、来年4月から、子育て支援・新制度を実施することになります。また、「子育て支援事業計画」を策定するにあたっては、同条第7項によって、本案が定める「子ども・子育て会議」の意見を聞き、承認を得なければなりません。それだけ、「子ども・子育て会議」の果たす役割が重い、ということです。

 そこで、子育て支援事業計画の策定見通し、および、子育てニーズ調査の公表がいつ頃になるのか。説明を求めます。


第3は、保育の実施基準に係わる問題です。

 市内には保育所が、公立保育所が7か所、私立保育園が15か所―全部で22か所におよび、入所している子どもは約2千人にのぼります。どの子もすべて健やかに成長してもらいたい―私はそのことを願ってやみません。

 ところで新制度において、子育て中の保護者が保育給付、すなわち保育所に入所するためには、

○「子ども・子育て支援法」第20条に基づき、加須市に申請し、「保育を必要とする子ども」であると認定してもらわなければなりません。 

○そのうえで市が、子どもの保育の必要性と保育必要量を認定し、認定証を交付します。

○それを受けて保護者が、市に認定証を提示して、利用申請を行うという仕組みに変わります。
 ところで保育所の入所基準は、「保育の実施に関する条例」で定められています。保育の実施基準は、児童の保護者が労働していることなど、7項目を定めています。しかし内容は、私が子育てしていた数十年前と同じです。

 そうであるならば、社会経済情勢の変遷に即して、保育入所基準を見直し、子育て世代を支援することがつよく求められています。基準を見直すべき内容として、
 
 1つ、保護者が求職活動にあるとき。
 2つ、保護者が就職するため職業訓練など就学中であるとき。
 3つ、保護者に虐待・DVのおそれがあること。
 4つ、育児休業取得時に既に保育を利用している子どもがいて継続利用が必要であること。
 5つ、集団保育で障がいを克服するため障害児を入所させる。
 6つ、人口減少地域で、同年齢・異年齢の子どもといっしょに生活できる集団保育の経験を重視する
 ―以上、6項目について、入所基準に該当させることを求めます。

 政府は、子育て新システムの実施について、次のように発表しています。
「すべての子どもの良質な生育環境を保障し、子ども・子育て家庭を社会全体で支援することを目的にし、……質の高い学校教育・保育の一体的な提供、保育の量的拡充、家庭における養育支援の充実を図る」と。

 この言葉に偽りがなければ、いま私が指摘した内容は、本条例の趣旨に則して、来年4月以降、実施されなければならない―と私は考えます。この点に関して説明を求めます。


第4は、施設の状況、具体的には、来年4月から、子育て支援・新制度に移行するにあたって、各施設の準備状況はどのようになっているのか―という問題です。


 新制度への移行に当たって市は、「地域子ども・子育て支援事業の量の見込み」と「提供体制の確保」などを決め、「子ども・子育て支援事業計画」の策定に取り組んでいます。

 加須市には、保育所が公立と私立を含め22か所あります。先人たちの努力のおかげで、他市では深刻な問題になっている待機児童が加須市にはいません。これに関しては、所信表明で市長が、「保育所入所待機児童ゼロを守ります」と述べています。

 さらに、公立幼稚園が13園あります。とりわけ、加須地域には小学校区ごとに公立幼稚園が設置され、県内はもちろん、全国的にも優れた幼児教育となっています。

 
 市立加須幼稚園は、合併前の旧加須町で、大正12年に財政的にもきびしい状況のもとで、住民たちの熱い思いを積み上げ、公立幼稚園として設置されたものです。それが今日に引き継がれ、やがて加須地域のすべての小学校に併設されてきたものです。

 先人たちは、「大人は食べるものを我慢しても、次代を担う子ども達にはお金をかける」と言って、「人を育てることにお金は惜しまない」という、熱い心意気によって、実現されてきたものです。

 このように加須市においては、一定の子育て基盤が整備されています。
しかし、そのことは、私たちが今では想像にも及ばない厳しい時代背景のもとで、先人たちの尊い努力によって、今日まで積み上げられ、伝えられてきたものであることを決して忘れてはならないことです。

 同時に、先人たちの努力によって積み上げられてきた、今日の子育て基盤は、私たちがそっくり次の世代に引き継いでいく責務を負っていることに異論はないでしょう。
 こうした先人たちの努力のおかげで、子育て支援・新制度に係わる施設が整備されています。

 この他に、市内には認定子ども園が1か所、私立幼稚園が2か所、また認可外の事業所保育が4か所あるようです。こうした民間の施設が、施設型保育や地域型保育のなかで、どのような形態を希望しているのか。この点について説明を求めておきます。
2014/06/24

◀ 議会だより一覧に戻る