議会だより

2012年度一般会計決算 小坂議員が討論

 9月〜10月定例市議会は、先週7日、すべての議案について審議を終了、会期34日間を終えて閉会しました。

 市議会最終日・7日の本会議で、小坂徳蔵議員は、日本共産党議員団を代表し、2012年度一般会計決算について、討論を行いました。その要旨を紹介します。






 次は、第78号議案 2012年度一般会計歳入歳出決算の議案です。

 本決算における歳入決算額は、401億6,522万円です。歳出決算額は372億5,657万円となって、繰越明許費を除いて、翌年度に繰り越す財源となる実質収支は、23億4,101万円となっています。

 当該決算年度は、あの東日本大震災から2年目の年で、防災計画を見直し、防災事業に取り組んできました。災害から市民を守るために、市内23か所の拠点避難所に、災害時に住民が避難したときに、基本的な生活を確保するために必要となる、発電機、灯光機、ストーブなど資機材を購入し、各拠点避難所に分配整備を行っています。公共施設の耐震化もすすめています。

 また、福祉と医療では、重度心身障害児の医療費の窓口払いを廃止し(7月)、利用者の利便性向上を図り、小児二次救急医療体制の100%実施率を回復し、子どものいのちと健康を守る施策を行っています。さらに、児童数の増加に伴って、水深小学校を増築し、学童保育室の整備も行っています。

 しかし、税金のムダ遣いをやめるという基本的な課題、住民の暮らしと福祉を応援する、市民の利益をまもる――という観点から当該決算を分析したとき、市民の目線から、どうしても容認できない、基本的な問題があることを指摘しなければなりません。
以下、その問題を指摘します。

1.市民に対する負担増

 その第1は、市民に対する負担増の問題です。
いま、貧困と格差の拡大が大きな社会問題になっています。とりわけ、一生懸命働いても、普通の暮らしが出来ない、ワーキングプアが数年来にわたって社会問題になっています。ワーキングプアとは、年収200万円以下の労働者のことを言い、1千万人を超えています。

 私はこれまで、“加須市の納税者の7割は、所得200万円以下だ”、と指摘してきました。ところが、その実態を調査すると、なお一層深刻になっています。

 所得200万円以下のうち、所得100万円以下の納税者が約4割にのぼっています。この所得水準は、基礎控除および社会保険料を考慮しても、年収200万円にはとうてい届かない人たちです。これは、雇用における非正規雇用という、不安定な雇用形態の増大に起因します。

 それでは、市内企業の景気動向はどうでしょうか。市内の企業数は2,392社です。
しかし、このうち7割の企業は赤字経営となっています。市内経済は、依然として疲弊した状況を脱し切れていない―これが現実です。

 従って、市政を執行するうえで重要なことは、こうした雇用形態と中小零細企業が置かれた状況をよく認識したうえで、対応することが強く求められています。

 決算年度は、合併後に先送りした、税金と公共料金の統合が、相次いで実施されました。これに対し、市民の間には怨嗟の声が漂っています。

 料金の値上げに対し、市民の間からは、介護保険料大幅引き上げには高齢者431人から、国民健康保険税引き上げには487人から、市役所に苦情と問い合わせが殺到しました。

 決算年度には、この他にも、学童保育の保育料、学校給食費などが値上げされました。こうした、税金と公共料金を統合する、予算および条例に係わる市長提出議案に対し、わが議員団は、市民の暮らしを守り、子育て世代を応援するために、その都度、内容を詳細かつ子細に分析して、地方自治法に基づく修正案を対峙し、その実効を迫ってきたことは、みなさんがよくご承知のとおりです。

2.放射能汚染から、子ども守る対策が不十分

 第2の問題は、放射能汚染から、子どもを守る対策が不十分だ、という事実です。
県内の市では、放射線量測定器を、市民に貸し出すことは常識になって、およそ8割にのぼっています。ところが、大橋市政は、依然として、市民に対する貸し出しを拒んでいます。

 市長は、市民との「絆」、というフレーズをよく使っています。それならば、市民に放射線量測定器を貸し出し、市民と共同のまちづくりを展開するべきではないでしょうか。それができないところに、当局の思惑の背景に、「市民は信用できない」―という思いが、透けて見えている人は、決して少なくないでしょう。

 さらに、子どもが生活している、小・中学校、幼稚園、学童保育所など公共施設で、毎時0・23マイクロシーベルト以上の、比較的に高い放射線量が、毎回測定されています。

 県内の他市では除染を実施し、子どもをよい環境のもとで育んでいます。これは、市として当然の対応でしょう。

 放射線被曝がこわいのは、被曝の結果、長期間の潜伏期を経て発現する晩発障害です。主に、発がんや世代を経て現れる、遺伝的影響が指摘されています。こうした大事なことを考えて対応する―それが当局の責務であることをきびしく指摘するものです。

 子どもが、比較的高い放射線量のもとで毎日生活しているのに、関係者はいったい、心が痛まないのでしょうか? 決して、容認できないものです。

3.合併による行政水準の悪化

 第3の問題は、合併による行政の悪化、低すぎる行政水準等に係わる問題です。
1つは、教育行政において、小学校で学校備品の机の引き出しを、保護者に半強制的に購入させている事実です。合併による行政悪化の最たるもので、話にもなりません。当局に対し、きびしい自己反省をつよく求めたい。

 2つ目は、県内の市で、最低となっている木造住宅耐震化補助の問題です。
制度の目的は、地震の被害から住宅の倒壊を防ぎ、「市民の生命、身体、財産等を保護する」ことにあります。

 過去5年間、毎年、予算額120万円を、決算時に不用額とする繰り返しです。国が2分の1を補助しているもとで、財源の有効利用にも違背しているものです。少しは、知恵を発揮するよう指摘するものです。

 3つ目は、ごみ収集にあたって、指定ごみ袋の導入準備で、市民負担を増加させている問題です。

 今年4月から、指定ごみ袋を導入、決算年度は、旧3町地域で、指定ごみ袋4,768万円を購入させていることは、容認できないものです。

4.身の丈超える開発事業

 第4の問題は、身の丈を超える開発事業の問題です。
これは、野中土地区画整理事業、およびこれに関連する野中まちづくりプラン。さらに、栗橋駅西(大利根地区)土地区画整理事業の問題です。野中土地区画整理事業には、税金を48億円もつぎ込む。栗橋駅西土地区画整理事業は、事業費の75%を税金で負担する―身の丈を超える開発事業であることは明白です。

 この事実は、決して、私が言っているわけではありません。すでに合併時点で、当時の大利根町が、そのことを公文書で明らかにしています。合併の初年度、本市議会は、旧大利根町の2009年度決算を審議しました。そのとき、行政報告書には、以下のように記されていました。

過去に道路、施設の築造に伴い発行した町債(借金)の償還などが増嵩し、財政構造は硬直化しています。また、一般会計の地方債や将来支払う可能性のある負担等の現時点での残高の程度を指標化した将来負担比率が、県内市町村平均と比較しても非常に高く、…本町の財政状況は厳しいものとなっております」、と。

 いま、改めて紹介したように、身の丈を超える開発事業によって、大利根町が財政破たんしていることについて、当局が認めざるを得なかった事実です。こうした、開発事業を抜本的に見直すならば、市民の税金を、どれだけ暮らしと福祉、教育にまわすことができるでしょうか。我々が、計画の抜本的見直しを求める所以は、この1点に集約されます。まさに、税金の使い方がきびしく問われています。

5.「解同」言いなり、血税大ムダ遣い同和事業

 第5に、乱脈・ズサン、血税大ムダ遣いの同和事業の廃止をつよく求めます。
決算年度における同和事業費の総額は2億858万円です。問題は、その内容です。とりわけ、「同和」を名乗る団体への補助金は、税金大ムダ遣いの温床となっています。

◇税金ムダ遣いの内容は、「解同」の場合、新年会費として23万円を使う。
◇わら細工用の藁(わら)を30万円購入し、わら細工を茨城県鹿嶋神社に奉納を口実に50万円を使う。

◇県内の市で実施した同和集会所の廃止の撤回を求め、「解同」2支部が、税金を使ってさいたま地方裁判所の集会に参加。この事実は、加須市民の税金を使って、他市への内政干渉ではないのか。大橋市政がやらせているのか、という誤解を生じかねないものです。

◇毎年、支部をトンネルにして、「解同」県連などに血税50万円が流れている。ところが、決算書の提出は一切なく、税金が闇の中に消えている。

◇また、補助金の分け取り…。

◇さらに、「解同」関係者による生活相談員、
大利根地域では相談1件当たり税金5万3,000円を支給。加須地域でも、1件当たり2万円を超える税金を支給しています。

 弁護士による法律相談の報酬は7,500円です。これと比較して、あまりにも暴利で、利権以外の何物でもない、と指摘せざるを得ません。

 「北埼・埼葛」は、毎年、会員を鬼怒川温泉に、税金使って無料で連れて行き、大盤振る舞いをしている。1人当たり、日当のおまけつきで2万3千円、一晩で69万円の税金がアッと言う間に消えている。その3か月後は、群馬県の温泉地で、税金23万円も使う。

 今の指摘は、税金ムダ遣いのごく一部に過ぎません。「解同」などの会合に、大橋市政は「研修」と称し、職員を延べ47人も参加させています。

◇この他にも、「解同」言いなりの「同和保育」。

◇小・中学生を対象にした同和集会所学級。生徒が嫌っているのに、教員202名を派遣して継続しています。

 その背景には、同和集会所を存続させるため、「解同」が「教育集会所連絡協議会」をつくり、市教委の部長が副会長に就任し、「解同」にがんじがらめにされています。また、「解同」に忠誠をつくすため、騎西地域で行われている「グランドゴルフ大会」と「暑気払い」も論外です。

 そもそも、市教委の「人権学習」なるものが、「解同」言いなりです。
 
 こうした「解同」言いなりの同和行政・同和教育を継続している根源は、毎年、「解同」に対し、大橋市長が、同和事業継続の回答書を提出しているところにあります。「解同」への回答書に基づいて、同和事業5か年計画が作成されています。

 同和事業の法的根拠がなくなって、まる11年以上が経過しています。
それなのに、血税大ムダ遣いの同和事業を継続するなど、極めて異常だと言わざるを得ません。同和事業を廃止し、その財源を市民の願い実現に使うこと。さらに、「解同」の奉仕者となっている職員5人は、福祉部に配置し、市民の福祉向上のために勤務させることをつよく求めます。

 いま、私が指摘した内容は、民主主義社会と地方自治の在り方として、極めて常識的で当然なことばかりです。これは、社会の大きな流れであり、決して押しとどめることが出来ない、大きな流れとなっています。また、市民の願いと完全に一致するものです。

 私は、市政のゆがみを断固として正し、血税大ムダ遣いの「解同」の市政への介入に対して、断固としてたたかい、市民が、自由にものが言える、明るい加須市政をつくるため、引き続いて全力を尽くすものです。よって、本案に反対するものです。

 わが日本共産党議員団は、広範な市民と協力・協働し、住みよい加須市政をつくるため、引き続いて全力をつくすことを表明し、討論を終わります。
以上。
2013/10/17



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