議会だより

産業建設委の議案 小坂議員が討論

 9月〜10月定例市議会は、会期34日間の審議を終え、先週・7日に閉会しました。市議会最終日・7日の本会議で、委員会で審査してきた決算関連の議案に対し、採決に先立ち、討論が行われました。

 産業建設委員会で審査した決算議案に対し、日本共産党議員団を代表し、小坂徳蔵議員が討論を行いました。その要旨を紹介します。






 今期定例会において、産業建設常任委員会および決算特別委員会に付託された議案に関して、日本共産党議員団を代表し、討論を行います。

農業集落排水事業について

 はじめに、第84号議案、2012年度農業集落排水事業特別会計歳入歳出決算から、意見を述べます。

 本案は、農村地域のし尿及び生活雑排水を処理し、農村地域における生活環境の改善を図るために実施しているものです。市内には16 処理区あり、稼働しています。

 本案における問題は、大越PFI処理区の問題です。
もともと本事業は、国・県補助金の大幅減額によって、市の財政負担が多額になることから、事業の縮小を含め、見直しが検討されていたものです。それが突如として、PFI方式による事業拡大に転じたものです。PFI方式の軸となるSPCには、準ンゼネコンを筆頭株主とする企業を設立し、事業費は市債(市の借金)によって充当してきました。以下、問題点を指摘します。

第1、不用不急の公共工事であったことです。
 大越PFI農集は、管路工事と処理場建設の工事費総額は、約十七億円でした。一方、農村地域の生活汚水を処理する方式には、合併処理浄化槽があります。これと比較して、大越PFI農集は、実に17倍も高いもので、文字通り、不用不急の公共工事であったことは明白です。

第2は、いったい誰のための農集だったのか。改めて問われています。
 大越PFI農集の加入率は、今年3月末でやっと59%です。これは、同時期に供用を開始した根古屋牛重処理区と比較して、14・4%も大幅に下回っています。これをみると、大越PFI農集とは、いったい、誰のための工事だったのか。改めて問われなければなりません。

第3は、地域経済には何の効果もなかったことです。
 大越PFI農集の工事費総額は約17億円です。このうち、市内企業に発注した工事費は、わずか1億5千万円、9%に過ぎません。それも下請け、孫請け以下の受注のため、業者が悲鳴を上げていたものです。このように、地域経済には何の恩恵もなかった。これが真相です。

第4は、財政的に分析し、大きな問題があることです。
 大越農集は、補助金削減の埋め合わせに、市債を充当しました。この結果、税金で毎年4千6百万円を償還しています。これだけの財源があれば、市民のくらしと福祉のために、相当なことができたことでしょう。
 よって本案に反対するものです。


野中土地区画整理事業について

 次は、第87号議案 野中土地区画整理事業特別会計歳入歳出決算の議案です。

 当該事業の開発面積は63・5ヘクタールです。総事業費は55億5,400万円。開発区域の人口は現在265人です。ところが、これを15倍に増やすという、まったく無謀な夢物語に過ぎません。

 本事業に関しては、合併直前に見直しを実施し、現行面積まで縮小しました。それでも、身の丈を超える事業であることに、何ら変わりはありません。

 当該事業の資金計画によれば、税金の投入額は、28億7千万円にのぼります。しかし、保留地が売却できなければ、さらに税金を10億円程度も投入する懸念が濃厚です。いまの社会経済状況を勘案すれば、その可能性は限りなく信憑性に富んでいます。

 また、土地区画整理事業区域から除外した22・8ヘクタールの区域は、「野中まちづくりプラン」と位置付けられています。これには、概算9億2千万円余りの税金投入が必要とされるものです。これは、1世帯当たり、税金を1千万円投入する、無謀な計画となっています。

 もしも、本格的な事業に至れば、他の区域に道路予算がまわらない、という計画です。いま指摘した事業に投入される血税は、実に48億円にのぼります。まさしく身の丈を超える開発事業の典型と言わざるを得ません。

 決算審査で、権利関係を確定する仮換地指定は84・6%に過ぎないことが判明しています。未だに、15・4%の区域には、仮換地を指定できない状態が続いています。面積に換算すれば、およそ10ヘクタールにのぼります。この区域には、未だに事業見直し前の、仮換地指定の効力が及んでいる状況にあり、混乱が続いています。そして、数年前に策定した、事業執行の資金計画は、早くも破綻の様相を示しています。

 税金48億円も投入する、身の丈を超える開発事業を、抜本的に見直せば、どれだけ市民のくらしと福祉に財源をまわすことが出来るでしょうか。よって、本案に反対するものです。


栗橋駅西(大利根地区)土地区画整理事業について

 続いて、第88号議案 2012年度栗橋駅西(大利根地区)土地区画整理事業特別会計歳入歳出決算の議案です。

 本案の事業区域面積は39・1ヘクタールで、事業費総額は64億3百万円となっています。問題は、総事業費のうち75%は、税金を投入する、資金計画になっていることです。

 そもそも土地区画整理事業とは、減歩によって保留地を生み出し、それを売却して事業費に充てることを基本としています。ところが当該事業において、保留地の売却による資金は、僅か12・8%に過ぎません。「先に、税金投入ありき」が、開発計画の大前提となっています。よって本案に反対するものです。


水道事業について

 次は、第91号議案 2012年度水道事業会計利益の処分及び決算に係わる議案です。
決算年度における水道事業の最大の問題は、合併後に先送りした、水道料金の統合を図ることでした。

 実施されている統合料金は、一般家庭において、騎西地域と大利根地域では年間3千円近くの負担増。北川辺地域でも値上がり。加須地域では、使用水量が少ない家庭で値上げとなっているものです。

 料金の統合による負担増は、年間5千870万円にのぼるものです。水道料金の引き上げに対し、加入者から292件の苦情・問い合わせがあったことが、審議のなかで明らかになっています。

 水道料金の統合にあたって、私たちは、水道事業会計を仔細に分析し、市民の暮らしを守るため、修正案を提出したものです。その内容は、一般家庭において、

◇加須地域と北川辺地域は年間3千円から、2千400円を引き下げる、
◇騎西地域と大利根地域の水道料金は据え置きに設定したものです。

 よって、一般家庭の暮らしを守る立場から、本決算に反対するものです。


下水道事業について

 次は、第92号議案 2012年度下水道事業会計利益の処分及び決算の認定に係わる議案です。

 本案も決算年度中の最大の出来事は、下水道料金の統合でした。その内容は、騎西地域は下水道料金を引き下げ、都市計画税は2倍に引き上げる。大利根地域は、下水道料金をやや引き上げ、都市計画税を導入し、8千万円の負担増となる。加須地域は、都市計画税は30%引き下げるものの、下水道料金は、実に42・5%も大幅に引き上げるものでした。

 そこで私たちは、住民の暮らしを守るため、下水道事業を分析し、修正案を提出したものです。その内容は、

◇騎西地域で下水道料金を31・4%引き下げ、一般家庭で都市計画税の増税があっても、負担増にならない仕組みをつくったものです。
◇大利根地域の下水道料金は、14・5%引き下げ、都市計画税が導入されても、一般家庭の負担を軽減する措置を講じたものです。
◇加須地域は、引き上げ率を半分以下に抑え、負担軽減を図ったものです。

 よって、本案に反対するものです。
2013/10/17

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