議会だより

小坂議員 質疑で市政を論ずる

 9月定例市議会が開会中です。
市議会は昨日(11日)、本会議をひらいて議案に対する質疑を行いました。小坂徳蔵議員は、2012年度一般会計決算などに、1時間50分にわたって質疑を展開しました。

 本会議場で登壇した小坂議員は、およそ30分にわたり、市政について論じました。その要旨は次のとおりです。





 第3回定例会に市長が提出した議案は全部で23件となっています。そのなかで、審議の焦点となるのは、何といっても2012年度決算に関する議案です。

 決算審議をつうじて、市政の全般にわたって、住民の目線にしっかり立ってチェックする。そこに問題があれば、改善を求めて市政を前にすすめていく―こうした観点から、決算に関わる議案に対して、いくつか質疑を行います。


先ず、第78号議案 2012年度一般会計歳入歳出決算に関わる問題です。

当該決算年度における総括は、歳入決算額401億6522万円、歳出決算額372億5657万円となり、差し引き29億864万円となります。

これから繰越明許費など翌年度に繰り越すべき財源5億6762万円を差し引いた、23億4101万円が実質収支額となり、2013年度の繰り越し財源となっています。

 さらに、当該年度の事業を概括すれば、あの東日本大震災の教訓を受けて、市内の拠点避難所に必要な防災用品を備蓄するなど、災害から市民を守る施策を展開してきました。

 一方、合併3年目をむかえ、先送りしてきた税金と使用料などの統合が始まり、先程も質疑がありましたが、その結果、市民各層に総額約5億円の負担増となったことは、極めて重大であった、と言わなければなりません。

 さらに民主党政権によって、年少扶養控除が廃止されたことから、子育て世代に個人市民税が2億3千万円も大増税となり、さらに国民年金の支給額が約2億円も削減され、市民に対し合計4億3千万円も負担増となった年度でもあります。こうしたことを踏まえ、質疑をすすめます。

先ず第1は、市民のくらしに関わる問題です。

 決算審議を通じて、市民が暮らしている実態を明らかにして、今後の市政に生かしていくことが重要と考えます。

 当該決算年度における市税の決算額は153億8952万円です。前年度比ではマイナス0・2%落ち込んでいますが、歳入決算額の38・3%を占め、加須市の歳入財源のなかで、最大の自主財源となっています。

 このうち、個人市民税所得割の現年課税額は53億2千万円となり、35・3%を占めています。市民税所得割は、市民所得をベースに課税されています。

 そこで、当該決算年度における市民所得の総額は、どのようになっているのか、1人当たりの平均所得を含め説明を求めます。

 また、個人市民税のなかで、給与所得が9割近くを占めています。そこで、給与所得がどのようになっているのか。納税者数を含め、決算年度と今年度の状況について、各々説明を求めるものです。

 2つ目は、市民所得の区分がどのようになっているのか。これも、今後、施策をすすめるうえでとても大事なことです。

 昨今、貧困と格差の拡大が大きな社会問題となっています。そこで、市民所得の区分について、1つは所得200万円以下、2つには200万円から700万円の区分、3つには700万円以上―以上の3区分について、納税者数と割合について、決算年度および今年度の状況について、説明を求めます。

第2は、納税緩和措置に係わる問題です。

納税緩和措置とは、納税者に税金を払いきれない事情が起きたとき、「その実情を十分調査し、納税者に有利な方向で納税の猶予等の活用を図ること」です。

具体的には、地方税法第15条に基づく徴収猶予、同じく同法第15条の7による処分停止、それに条例が定める減免措置があります。

 当該年度における市税の収入未済額は5億5千万円にのぼります。また不納欠損額は1億5千549万円となっています。その処分理由については、「市税収納状況等に関する資料」に、その明細が掲載されており、納税者が生活に困窮している実態が、よく伝わってきます。

 こうしたことから、法律に基づく徴収猶予並びに処分停止などを適正に行って、先ずは納税者の生活を立て直し、その後再び税金を納められるようにする―これが納税緩和措置の趣旨です。

それでは、個人市民税、固定資産税、都市計画税、軽自動車税、法人市民税の納税緩和措置は、どのように実施されているのか。決算年度および前年度との比較を含め、説明を求めます。

第3は、歳入財源の地方交付税に係わる問題です。

当該年度における、歳入財源である地方交付税の交付額は70億9300万円です。この他に、交付税の代替え財源である臨時財政対策債23億5200万円があり、合計で94億4500万円となり、歳入決算額の23・5%を占めています。

つまり、歳入決算額全体のなかで、地方交付税は市税に次いで2番目に多く、歳入全体で4分の1を占め、一般財源の最たるものとなっています。

 従って、行政サービスを提供する財源を分析するには、市税とともに地方交付税、とりわけ普通地方交付税の分析が不可欠となるわけです。当該年度の普通地方交付税は62億400万円となっています。前年度と比較し、マイナス1億7900万円の減額となっています。

 地方交付税の原資は、地方固有の財源であり、地方自治体に対する財源保障と財源調整という2つの機能を果たしている財政制度です。それは、全国どこの地域に住んでいても、ナショナルミニマムを提供できるようにするため、地方団体に対して財源を保障するものです。

その仕組みは、ナショナルミニマムを提供するために必要となる財政、すなわち基準財政需要額から、その団体で得られる地方税など基準財政収入額を差し引いて、その不足する額について、普通地方交付税として交付するものです。

 問題は、ナショナルミニマムとなる基準財政需要額の中身です。
現在、よく少子高齢化といわれ、自治体の業務、仕事は増えています。当然のことながら、基準財政需要額は増加するはずです。

 ところが、加須市の普通地方交付税の前提となる、基準財政需要額は毎年、減少の一途をたどっています。2011年度と比較して、当該年度は合併算定替えでマイナス約6億円、今年度の普通地方交付税も決定していますが、一本算定ではマイナス約6・5億円と減少幅が拡大しています。

従って、基準財政収入額はあまり変動がないため。その差額、つまり普通地方交付税の額は、合併後、毎年、減額されているのが実態です。

 2011年度と比較して、普通地方交付税の額は、当該年度はマイナス約1・8億円、今年度はマイナス約6億円も減額されています。

 本来、合併算定替えの減額は、合併後6年目の2015年度から実施されるものです。ところが、僅か3年で普通地方交付税が6億円も減額されているということは、合併算定替え分約17億円に対し、すでに4年前倒しで地方交付税の減額が始まっている、と言う内容に他なりません。この点について、どのように受け止めているのか。説明を求めます。

第4は、入札契約管理に係わる問題です。

これまで私は、公共工事に関する入札において、ダンピングによる落札は、粗悪工事につながり、現場労働者にしわ寄せを強いるものであることを、機会あるごとに指摘してきました。当該決算年度における、公共工事の発注を分析すると、私の指摘は的中しています。これからその事実を証明します。

 決算年度にダンピング入札が9件発生しています。このなかに、新消防庁舎建設工事が含まれ、本体工事が税込み11億6,970万円でダンピング落札しました。落札率は77.0%のダンピング入札でした。

請負業者は共同企業体で、市外業者が70%、市内業者は僅か30の割合に過ぎません。この建設は継続事業で工事が行われています。

 建設労働者の団体が7月25日、この工事現場を出向いて、現場労働者から聞き取り調査を実施しています。その結果、ダンピング落札の工事現場で働く労働者が、どれだけひどい労働条件で働いているのか。その実態が浮き彫りになっています。

 先ず、大工の職種です。埼玉県の設計労務単価は12年度で1日あたり1万8千100円です。ところが現場で働いている大工の日当は、低い人で8千円です。設計労務単価の実に44・2%の水準で、半分以下の水準です。高い人でも1万円で、55%の水準です。

型枠大工はどうか。設計労務単価は1日当たり1万7千500円です。ところが、低い人の日当は1万円です。これも57%の水準です。

 このような賃金水準では、1か月の収入が16万円から20万円程度でしょう。勿論、建設労働者は、経費はすべて自分持ちです。それを差し引けば、生活費に充てられる賃金は推して知るべし、です。まさに、税金を財源とする公共工事の現場で、普通に働いても人並みの生活ができない、所謂ワーキングプアが作られているわけです。

 結局、ダンピング落札のしわ寄せは、現場で働く労働者に全て転嫁されている―このように言って過言ではありません。それが粗悪工事につながる―これが現実ではないでしょうか。

 こうした点から、私は2つの点を指摘するものです。
1つは、ダンピング落札を防止するために、市として厳密に対処することです。
2つ目は、ダンピング入札における低入札価格調査の見直しが必要だ、ということです。

 市は入札において、「契約の内容に適合した履行がされないおそれがある」ある場合、低入札価格調査制度取扱要綱の第3条に基づいて、「調査基準価格」を定めます。

入札によって、最低の価格が調査基準価格以下のときは、入札参加者に「保留」を宣言し、要綱第7条の規定によって、調査を実施することになります。

調査する場合の「調査基準」があり、調査基準価格と比較して、乖離が小さい場合と大きい場合など、3つのケースに応じて、「確認事項」として10項目の調査、さらに「照会・調査事項」として7項目の調査を実施します。調査・確認事項は、全部で17項目に及んでいます。しかし、このなかに労務費に係わる内容は一切含まれていません。

 受注者側からいえば、ダンピング落札によるしわ寄せは、労働者の労務費で対応できる、「抜け穴」が作られていることです。その証拠に、10年度から当該決算年度までの3年間で、ダンピング落札は41件も発生しました。

 しかし、市の調査によって、適正な工事ができないとして、失格になった案件は一つもありません。つまり、ダンピング入札しても、労務費にしわ寄せすれば、工事だけはやれる―という仕組みが作られているわけです。勿論、これが粗悪工事につながっていきます。

 ですから、低入札価格を調査するときは、その実施項目のなかに、労務費がどうなるのか。その調査を明確にしていくことは必須の課題です。この点に関して、答弁を求めます。


 さらに、建設労働者が今回、現場調査したなかで、浮き彫りになった問題がもうひとつあります。それは、現場で働く労働者に対し、建設業退職金共済制度がまったく周知されていない現実が浮き彫りになっています。

 建設業退職金共済制度とは、通称「建退共」といわれ、建設業で働く労働者が、建退共手帳に働いた日ごとに証紙を貼付し、その証紙の数に応じて、退職したとき建退共から退職金が支払われる制度です。退職金の額は、建設業に従事して、おおむね10年で93万円、20年で220万円、30年で371万円程度が支払われる制度です。

 加須市は、契約に当たって、建退共の証紙購入の収納書添付を要件としています。問題は、工事現場で、その証紙が、確実に建設労働者の建退共手帳に貼付されているのか、ということです。

 7月の現場調査で、現場で働いている12人の労働者に聞き取りしたところ、制度を知らない人が8人、全体の約7割に及んでいます。制度は知っているが手帳を持っていないと答えた人が3人でした。手帳を持っていない労働者には、現場で証紙は貼付してもらえません。結局、手帳を持っている人は1人だけでした。1割にも及ばない状態でした。

 当該業者は、工事が完了した時点で、現場労働者にはすべて建退共手帳に証紙を貼付した、という報告を市に提出してくるのではないでしょうか。しかし、先ほど指摘したように、それは事実とは異なる、と言わざるを得なくなるでしょう。

 従って、落札業者に対し、市が制度の趣旨に則って、現場労働者に対し、現場監督が建退共の趣旨を徹底すること、そして手帳に証紙を貼付することを、業者に対して厳密に指導することが、つよく求められています。要は、公共工事の現場にコンプライアンスを適用させることです。この点に関して答弁を求めます。

第5は、国民年金に係わる問題です。

国民年金は、高齢者の生活を支える社会保険方式による社会保障制度のひとつです。そして、加須市が、法定受託事務として取り扱っている事務です。市は窓口で、国民年金の加入や脱退、納付などの事務を行い、年金相談などに対応しています。

 国民年金は基礎年金といわれ、そのうえに厚生年金や共済年金が加わる、所謂2階建て年金制度の基礎部分を構成する年金となっています。

しかし、自営業者や農業従事者、それに学生などは第1号被保険者であり、国民年金が老後の生活を支える唯一の生活費となっています。

 市内で国民年金を受給している高齢者は、一昨年で2万5300人余りです。その受給総額は160億6千万円にのぼり、地域経済に大きな役割を果たしています。

しかし、その平均額は、高齢者1人当たり、月額僅か5万2700円に過ぎません。従って、その受給額は、生活保護基準を下回り、極めて低い額となっているのが実態です。

 しかも、国民年金に加入する第1号被保険者は、非正規労働者や自営業者など低所得者が多く、保険料納付が滞っているのが実情です。

 当該決算年度における1か月の保険料は1万4千980円でした。これに対して現年分の納付率は、全国平均では6割を切って58・9%の水準です。埼玉県の平均納付率は55・6%に過ぎません。加須市の1号被保険者は1万7千200人余りです。ところで保険料の納付率は、一昨年は60・6%でした。それでは、当該年度の納付率はどのようになっているのか。説明を求めます。


 当該決算年度において、国民年金の第1号被保険者は、1万7千200人余りです。そのうち、40%の加入者は保険料が払えないでいます。

保険料を払えている60%の加入者も、その内訳をみると、法定免除、申請減免など、何らかの保険料減免を受けている加入者が30%近くを占めています。但し、この人たちは、受給年齢に達したとき、受給額が減額されます。また、国民年金の支給資格を得るには、保険料を25年間=所謂300か月納付することが大前提です。

 こうしたことを少しでも解消するために、国は当該年度の10月から、保険料後納制度を始めました。

 これまで、保険料を遡って納付できるのは、過去2年分だけでした。それが昨年10月から、保険料の納付を過去10年間に遡って納付できるようになりました。この措置によって、新たに受給資格を得られるようになり、また受給額を引き上げることも可能になりました。この措置は、15年9月までの3年間となっています。これが国民年金保険料の保険料後納制度といわれるものです。

 それでは、保険料後納制度の趣旨、および、当該制度をどのように周知しているのか。説明を求めます。

第6は、教育行政の問題、とりわけ教育の原点が問われている不登校に係る問題です。

義務教育である、小学校6年間および中学校3年間の通算9年間は、すべての子ども達が社会に出て、人間として、社会人として、そして、主権者として、必要な知識を育てていくことにあります。このことが、公教育における最大の任務ではないでしょうか。義務教育は、まさしく社会の民主的な発展の土台となるものです。

 それが、学校へ行かない、学校に行けない、子どもの不登校が増加するという事態は、教育の原点が問われるもので、極めて由々しき問題だ、と言わなければなりません。

 先月、埼玉県の学校基本調査の速報値が公表されています。これを見ると、12年度における県内小中学校の不登校の児童・生徒数が6年連続して減少しことが明らかになっています。

 それでは、加須市内の不登校はどのようになっているのか。どうしても関心を持たざるを得ません。市内の不登校を調査すると、小学生は14人で、過去5年間で最も多くなっています。中学生は、前年より11人増加して108人にのぼっています。5年間の不登校を見ると、中学生も間違いなく増加傾向にあります。

 不登校は、埼玉県内では6年連続して減少している。しかし、加須市内においては、児童も生徒も不登校が増加傾向にある―これは由々しき問題であり、改めて議論が必要です。こうした観点から、私が質疑を展開するものです。

 冒頭で指摘したように、本来、子どもにとって楽しい場である学校に、子どもが行けない、行かない、ということは、まさしく教育の原点がきびしく問われていることです。

 不登校に直面している子どもが、学校に再び登校し、社会に出ていくまでには、長い時間がかかる場合があります。それだけに不登校の子どもをかかえる親の苦しみ、悩みには察するに余りあります。

 不登校には、さまざまな要因が絡み合っているのが実情です。しかし、不登校は学校に行けないのです。ですから、学校と子どもとの関わりあいを、真正面にすえて考えてみる必要があります。それが、不登校の本質に迫っていく、ことではないでしょうか。

 小学校で、不登校が増加しているということは、中学校でも増加傾向が続くことを意味しています。従って教育委員会として、子どもの不登校に対し、もっと敏感に対応することがつよく求められています。つまり、現行の対策では不十分である―このように、言わなければなりません。もっと、根本的に見直すことが必要です。先ずは、この点に関して、説明を求めます。


次は、第80号議案 国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算に係わる問題です。

 決算年度において、国民健康保険の加入者は、およそ1万8千世帯、被保険者数は3万3千300人余りです。加入割合は、世帯で41・3%、人口は28・6%にのぼり、地域から国民皆保険制度を支え、市内の医療保険のなかで中核的な役割を担っています。

 その役割は、国民健康保険法第1条において、「社会保障及び国民保健の向上に寄与することを目的とする」と定められ、国保事業が社会保障制度であることを明確に打ち出しています。

 決算年度における国保事業の決算額は、歳入総額が132億8300万円、歳出総額は122億5800万円となり、実質収支額は10億2400万円となり、翌年度への繰越財源となっています。

それでは、第1に、国保事業が抱える構造的な問題です。

国保事業には、非正規労働者や高齢者、所得がない人など、低所得者が多く加入し、長期にわたって、構造的な問題を抱えています。この点について、どのように把握しているのでしょうか。

また、相対的に加入者には低所得者が多く、一昨年の国保加入者における1世帯当たりの平均所得額はわずか113万円に過ぎませんでした。それでは、当該決算年度における平均所得額はどのようになっているのでしょうか。説明を求めます。

第2は、国保事業の加入者は、低所得が多く、また課税方式が所得に関係なく過酷な税体系となっているため、国保税を払いたくても払いきれない人が増加しています。

一昨年は、国保税が高すぎて、払いきれない加入者が5世帯のうち1世帯にのぼっていました。

 国保税を払えない人は、1つは現年分が払えないでいる人、このなかには過年度分も滞納している加入者がほとんどです。2つめには、現年分は完納しても過年度分の国保税が残っている人、3つ目は、決算年度の賦課はないものの、過年度分の国保税が残っている加入者―以上、3つの形態があります。そこで、いま指摘したことに該当する実質世帯は、どれくらいに上るのか、説明を求めます。

 また、国保税は所得がゼロでも、応益割として、高い国保税が課税される過酷な課税方式となっています。このため、法定減免があるものの、国保税が高すぎて払いきれないという、深刻な事態に陥っています。

とりわけ、低所得者は、国保税の支払いに大変苦労しています。そこで、国保税を払えないでいる世帯のなかで、所得100万円以下、および所得がない世帯における滞納世帯数とその割合はどのようになっているのか。この点について説明を求めます。

 さらに、国保税を払えない理由としては、生活困窮、事業不振などがほとんどです。そこで、なぜ、国保税を払えないでいるのか。その理由について説明を求めます。

第3は、納税緩和措置に係わる問題です。

国保税は、市税と同様に、課税に当たっては地方税法が適用されます。地方税法第15条による徴収猶予、ならびに地方税法15条の7による処分停止、さらに国保税条例第27条に基づく減免が適用されます。

 個人市民税や固定資産税の納期は4期に分けて納税します。ところが、国保税だけは、毎年7月から翌年の3月まで9期にわたって毎月納税しなければなりません。税額が高く、しかも納期は毎月、これほど過酷な課税方式は、国保税以外にはありません。

 一昨年の状況で示すと、国保加入者1世帯当たりの1か月平均所得は9万4千円です。これに対して、国保税の平均課税額は15万8405円です。7月以降、納期にそって1か月あたり1万7千600円を毎月9回納税しなければなりません。これでは、国保税を払いたくても払いきれない――これが現実ではないでしょうか。

 従って、国保税こそ、地方税法及び関連する条例に基づいて、徴収猶予、処分停止、減免など、納税緩和措置の的確な実施と徹底がつよく求められています。この点に関して説明を求めます。

第4は、国保税滞納者に対する制裁措置の問題です。

これまで指摘したように、国保加入者は低所得者が多く、平均所得で見るならば、生活保護基準以下の収入となっています。そこに、収入のおよそ1・5か月分に相当する国保税が課税されていくわけです。これは、加入者にとっては大変なことです。まさしく、払いたくても払いきれない事態に陥るわけです。

 これに対し、大橋市政は、国保税滞納者に制裁措置として、機械的に保険証を取り上げ、合併前はなかった短期証発行を繰り返しています。

 さらに、親が貧乏であることを理由に、子どもに短期証を交付して、行政が子どもに対する差別を継続している事実は、言語道断である―私は声を大にして、当局をきびしく弾劾するものです。

 合併によって、国保事業の内容は、加入者にとって、著しく悪くなった―これが私の結論です。それでは、いま、指摘した内容が、どのようになっているのか。説明を求めるものです。

第5は、繰越金における「毎年度清算方式」に係わる問題です。

当該決算年度の実質収支額は10億2400万円となって、数年来の多額な繰越金となっています。このうち、今年度予算に、既に3億6600万円は措置済みです。従って、繰越金のうち、実質的な繰越留保額は6億5800万円余りとなります。

 国保加入者が置かれている厳しい現状を考えるならば、国保財政における留保額は、加入者の負担軽減のために活用することは、けだし当然のことではないでしょうか。これまで市長は、国保事業決算において繰り越し財源が生ずると、「毎年度清算方式」と称して、その財源を一般会計に繰り戻す措置を講じてきました。

 国保事業はこれまで、合併によって国保税が地域ごとに異なる不均一課税が行われてきました。このため国保税を統合するため、当該決算年度を初年度として、段階的に国保税の統合を図ってきました。

 この結果、旧3町地域の加入者には、統合による国保税の増税が2年続けて行われてきました。旧3町地域の負担増は、決算年度は約4千万円、そして今年度2千万円の増税となり、合併後、2年間で国保税が、総額およそ6千万円の増税となっています。

 そうしたときに、毎年度清算方式と称して、国保会計から財源を一般会計に移すならば、国保財政が財源不足となり、ますます加入者に対する負担増となることは火を見るよりも明らかです。

 さらに、国保事業の統合によって、各地域の医療費の動向がどのようになっているのか、皆目不明の状態になっています。従って、医療費をもとに留保財源を繰り戻す、といっても出来ない状況に陥っています。

 そうであるならば、国保会計における繰り越し財源の「毎年度清算方式」は断じて行うべきではない。その財源は、加入者の負担軽減のために使うよう、強く求めるものです。この点に関して、答弁を求めます。
以上。
2013/09/12

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