議会だより

中学校の「教育力の再生に向けて」…佐伯議員

ひまわり(15日)
ひまわり(15日)
 市内中学校では昨年度から、一部の学校で生徒の荒れによる授業妨害などが頻発しており、憂慮すべき事態となっています。

 同校の教育力を再生し、速やかに解決することが、教育委員会の緊急かつ最重要課題と言えます。
 
 日本共産党議員団は昨年8月、渡邉義昭教育長に会って、「中学校の教育力の再生に向けて」を申し入れました。さらに佐伯由恵議員は教育委員会に対し、同校の指導と援助を求めてきました。

 そして、佐伯議員はこの一年間の教育委員会と同行の対応を分析・検証を行い、7月の一般質問で、同校の教育力の再生に向け、今後の課題を提言しました。佐伯議員の一般質問の内容は、以下の通りです。





一年が経過 卒業生が残した言葉


 私は、一貫してこの問題を取り上げた経緯があります。しかし、同校の生徒の「荒れ」による、授業妨害、器物破損、対教師暴力などの問題行動は収まることなく、新年度を迎えたことは非常に残念です。
 中学校生活は3年間と大変短い。同校では貴重な1年が、不正常なまま推移しました。このことは否めない事実であり、その犠牲者は子ども達です。教育委員会は、このことを重く受け止める必要があります。
 今年3月、同校の卒業式で3年生の代表が、在校生にこう呼びかけました。「在校生のみなさん、どうしたら中学校がよくなるか、一人一人よく考えてください。中学校生活は短いです。みなさん、頑張ってください」と。彼は母校の今後を憂い、中学校生活最後の日にこう訴えたのでした。私は、胸が熱くなりました。同時に、何としても解決しなければならないと痛感しました。


教育委員会の責任は重い 
 

 教育委員会の責任は、非常に重い。私は同校が教育力を再生できるよう、教育委員会はこの一年をよく分析し、指導と援助を強めていただきたいと考えます。
 そこでまず、教育委員会の今年度の基本姿勢についてお伺いします。

【松永学校教育部長の答弁】 
 市内中学校において平成24年度に生徒指導上の問題が発生し、円滑な教育活動に支障をきたす状態となったことを大変重く受け止めています。
 教育委員会として問題解決に向けこれまで様々な方策を講じて学校を指導・支援してきました。
 教育活動を正常に進めるためにはー教師と生徒の信頼関係を構築すること、地域や保護者と連携・協働を図ること、教師の指導力の向上を図ること、組織的な対応(集団指導)を強化すること、生徒の自主性を育成することーが重要であると認識しています。
 新年度は新たな教職員体制のもと、全教職員が共通理解のもとスタートしました。


どう再生するか

 新年度における教育委員会の基本姿勢について伺いました。この間の取り組みをしっかり総括して、必ず新年度は解決する、固い意志で望んで頂きたいと思います。
 では、どうしたら同校の教育力が再生できるのか。これについて私たち議員団は昨年8月、渡邊教育長にお会いし、「中学校の教育力の再生について」申し入れを行った経緯があります。
 
 基本は次の3つです。

①教職員集団が統一した指導でねばり強く取り組む。
②生徒達に自主性を育て自ら問題を解決する自治能力を養う。
③保護者、家庭、地域との連携を密にする。
 
 
 ところが、昨年度は解決を見い出すことはできませんでした。それはなぜでしょうか。私は、教育委員会の指導も同校の取り組みも、この3点について弱さがあった、弱点があったと受け止めています。だから、なかなか解決しませんでした。  

しっかり検証を

 そこであらためて、同校がこの3点をどう取り組んでいるかの検証が必要です。
 同校では、問題行動を起こす生徒を早退させていると伺っています。また、器物破損が生じると警察に被害届を出しているようです。こういった対応からは、教師が問題行動を起こした生徒にしっかり向き合い、ねばり強く取り組んでいる姿は見えてきません。これでは最も指導が必要な生徒を学校から排除してしまうことになりかねません。指導が必要な子ども達だからこそ、学校がしっかり受け止めてねばり強く対応することが必要です。
 器物破損などの問題が生じたときは、学校が責任持って調査し、その事実を把握するとともに再発防止に向けて、子どもたちを指導することが基本です。
 
 子ども達に自主性を養う取り組みはどうでしょう。学校生活において、「学級」が基礎母体です。ここを中心に、子ども達は自主性を育んでいきます。しかし、ややもすると担任の指導ひとつで子ども達の主体性が後景に追いやられ、自主の目を摘んでしまうことがあります。また、子ども同士の関係を壊す場合もでてきます。担任の力量が非常に強く求められます。教師は豊かな感性と実践力を身につけることが、強く求められています。


教育は信頼関係の上に成り立つもの

 教育は信頼関係の上に成り立つものです。こういった指導を続けていては、子ども達と教師の信頼関係はできません。家庭と教師との信頼関係も崩れてしまいます。同校が解決できない一番のネックだと考えています。 

 ことは深刻です。昨年度、生徒の問題行動が頻繁に繰り返されてきたこの学年は、今年度は6クラスから5クラスに減少しています。その背景には、双葉町役場が福島県内に移転することによる生徒の転校もあります。しかし、同校の教育を巡り、生徒が転校するケースも生じていることは否めない事実です。



加須市の教育力が問われている  

 私は、加須市の教育力が問われていると思います。同校の教育力を再生して克服しなければなりません。そこで、教育行政を束ねる渡邊教育長から、同校の教育力再生に向けての決意とお考えをうかがいます。
【渡邊教育長の答弁】
 「問題が発生する可能性はどの学校にもあります。従って、どの学校においても全教職員が生徒指導について共通理解・共通行動できる体制を築いています。生徒一人一人寄り添った指導を行うことにより、教師と生徒の深い信頼の絆が結ばれるよう務めています。教育委員会として、教育条件整備や学校の指導体制の強化に、引き続き取り組んで参ります。
 
 
 私は、最後に次のように述べて、質問をしめくくりました。

 教育委員会は、卒業生が述べた言葉を真剣に受け止めて頂きたいと思います。私は学校に対して大変きびしいことを申し上げました。その一方で、保護者からこういう話しも伺っております。
 「今年度になって学校が少しずつ変わってきました。先生が生徒の話をよく聞いています。生徒達は先生に話を聞いて欲しかったんですね。まだまだ問題はありますが、問題行動を起こしていた生徒達も落ち着いてきました」という嬉しい話です。私は同校は教育力の再生に向かって新たな体制で第一歩を踏み出していると受け止めています。必ず解決していただきたい、そのためにしっかり取り組んで欲しいと思います。応援しています。
 ー以上 
 
 夏休みが明けたら二学期です。同校の教育力の再生を引き続き応援しています。


2013/08/16

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