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質問・発言

●議案にたいする討論 江尻加那

 日本共産党の江尻加那です。採決に先立ち、討論を行います。
 第102号議案・一般会計補正予算は、茨城空港と常磐道を結ぶ石岡小美玉スマートICアクセス道路について、総事業費190億円のうち、今年度当初予算50億円にさらに10億円を増額し整備を促進するものです。
 茨城空港は自衛隊百里基地との共用飛行場であり、新滑走路を使用する自衛隊の訓練や米軍共同訓練が強化され、県民を騒音と危険にさらしています。
 開港以来、毎年10億円規模の就航対策費や利用促進費を県費から投入しており、これ以上のアクセス道路等周辺整備への税金投入には反対です。
 第111号議案は「茨城県動物の愛護及び管理に関する条例」の一部改正です。同条例の13条で「知事は、薬物を使用して野犬等を掃討することができる」としていますが、その薬物を移動・損傷した市民への罰則強化が含まれます。
 野犬を排除するために薬物を使用することに対して、動物愛護団体等から13条の削除を求める声が強く出されています。さらに本県の「犬猫殺処分ゼロを目指す条例」との整合性をどうとるのかなど、県民や愛護団体との協議を丁寧に重ねることが重要です。
 罰則強化の方向ではなく、野犬を減らす取り組みや、捕獲する努力が必要であり、同意できません。
 第114号議案は県立学校空調設備使用料を新設する条例です。
 当初エアコン設置を除かれていた3校・佐竹、鉾田農業、坂東総合高校も含めて、来年夏までにすべての県立高校の普通教室に整備することには賛成です。
 しかし、保護者から年2,400円の使用料を徴収することには同意できません。これまで高校のエアコンはPTAが独自に設置することとされ、保護者の負担がありました。しかし、今後は公費による設置に切替るのであり、その管理費も県の教育予算でまかなうべきです。
 なお、このあと議題となる意見書議16号「沖縄の民意を尊重し辺野古の米軍新基地建設の断念を求める」意見書について、採択を求めます。
 国土面積のわずか0.6%の沖縄に、在日米軍専用施設の73.8%が集中し、戦後73年たった今なお、沖縄の人々の日常生活を脅かしています。危険な普天間基地を速やかに撤去するとともに、今後200年もの使用が前提とされる辺野古新基地反対の民意は何度も示されています。
 本県でも終戦後、米軍水戸射爆場での事故が相次ぎ、県民の怒りと不安が頂点となって激しい返還運動が起こりました。そして、45年前に返還が決まった時に、当時の知事、議長、関係市町村長は一様に感激し、乾杯したと報道されました。
 その米軍射爆場がすべて沖縄に置かれているのです。米軍基地の押し付けによる分断と対立を解消し、沖縄県民の生活と安全を守る責務を果たすよう政府に求めるものです。
 次に、請願第3号「精神障害者に対する医療福祉費支給制度の拡充を求める請願」には賛成です。あわせて、茨城県精神保健福祉会連合会から提出された20,624名の署名の要望事項にそって、福祉手帳1級者だけでなく、手帳2級者・約 9千名も対象にするよう、今後の拡充を求めます。
 最後に、請願第5号「所得税法第56条廃止を求める意見書採択に関する請願」の採択を求めます。自営業者や農業従事者の配偶者や家族の所得を必要経費と認めていない56条の規定を廃止することは、すでに政府も検討課題に掲げながら具体策が進んでいません。
 国の第4次男女共同参画基本計画でも、自営業において女性が果たしている役割が適切に評価されるよう、税制等の各種制度の在り方を検討する文言が盛り込まれ、閣議決定されました。ここで言われる税制には、所得税法56条が含まれることが確認されています。全国ですでに意見書可決された10県を含む504自治体に続き、本県での採択を求め、討論を終わります。


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