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質問・発言

●上野高志県議の討論

 日本共産党の上野高志です。通告に従い討論を行います。
 第84号議案は、県税条例の一部改正において、定員5人以下の家庭的保育事業等に係る課税標準の特例措置の拡大に「わがまち特例」を導入し、保育の受け皿整備を図ろうとするものです。しかし、保育者は「家庭的保育者」ないし「補助者」とされ、資格を持たなくても市町村長が行う短時間の研修等で「良し」とするものであり、保育の質の低下に直結します。待機児童の解消は、認可保育所の増設で対応すべきです。よって同意できません。
 第88号議案は、「就労継続支援A型事業所」の運営基準を改定する条例です。
 障害者が事業所と雇用契約を結び、労働者として働く就労支援事業に、株式会社などの営利法人が次々参入し、本県でも5年間で9カ所から60カ所へと、事業所の数は急増しています。他県において、利用者の意向に反して労働契約が短時間に制限されたり、国の自立支援給付金を不正受給する事業所があるなど、問題が発生し改善が求められています。
 しかし、今回の改定は制度矛盾を根本から正すものではなく同意できません。障害者権利条約に基づき、本来、障害福祉サービスに求められる「公益性」と「非営利性」を明確にする制度に改善すべきです。
 第89号議案、「県立学校設置条例の一部を改正する条例」は、第2次県立高校再編整備の後期実施計画に基づき、県立鉾田第二高校と、鉾田農業高校を来年度から統合するものです。
 統合後の総合学科に該当する生徒数は、現在、両校合わせて一学年269名です。一方、統合後は、同学科の定員を240名とするものであり、事実上の定員削減に同意できません。
 知事は4月に県立高校の少人数教育の検討を表明し、我が党の一般質問に対し教育長も「生徒の思考力、判断力、表現力等の育成が大きな課題となっており、よりきめ細やかな指導が求められている・・・少人数教育の実現に向け積極的に取り組んでいく」と述べました。統合ではなく少人数教育こそ進めるべきです。

 報告2号・別記3は、専決処分の承認を求める県税条例等の一部改正についてです。
 「米軍等行動関連措置法」「重要影響事態法」「国際平和支援法」及び「船舶検査活動法」にもとづく後方支援活動等において、自衛隊が免税軽油を外国軍隊などに提供する場合に、課税を免除する特例措置を創設するものです。安保法制の具体化のための措置であり反対します。
 なお、このあと議題となる議第6号「日本原子力研究開発機構・大洗研究開発センターにおける被ばく事故に係る被害者への対応及び原子力安全対策の充実・強化を求める意見書」に賛成です。
 原子力機構が全国に所有する89施設のうち、本県は76施設が集中しています。そのなかで、核燃料物質を使用・保管しているのは53施設にのぼります。今年2月に原子力規制委員会から保管状況の是正指示があったのは10施設で、今回の事故は、その1つである燃料研究棟で起こりました。
 これまでも原子力機構は、旧動燃再処理施設での火災爆発事故や、J−PARC(ジェイーパーク)での放射性物質漏えいによる被ばく事故などを起こしています。
 再発防止の徹底や、安全管理体制の強化は急務であり、国の指導・監督責任が求められています。
 議第7号、8号は、ともに第193国会で強行採決された改定・組織犯罪処罰法、いわゆる「共謀罪」法案の成立に抗議し、その廃止・撤回を求めるものです。「共謀罪」の新設は、わが国の刑事法体系の基本原則を破壊し、憲法に定められる基本的人権を脅かすものであり、意見書の採択を求めるものです。
 議第9号は、現在国連で第2会期に入った「核兵器禁止条約」の制定に向けて、唯一の被爆国である日本政府に対して積極的な役割を求めるもので採択すべきです。
 県内44市町村と県議会で、非核平和都市宣言をしています。核兵器のない社会を後世に残す責任を政府に求めるものです
 以上、討論とします。


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