「職員の退職手当削減、開会日に採決強行
――退職後の生活設計狂わす、民間にも影響
日本共産党の大内くみ子です。
第22号議案の職員の退職手当削減の条例に反対し、討論を行います。
国家公務員の退職手当改悪法を、昨年11月16日の衆院の解散日に、わずか1日で可決という、国政史上に残る暴挙で強行しました。
これをうけ、昨年11月26日に国は地方自治体に通知を出し、地方公務員にも押し付けてきたのが、本条例の根拠です。
退職手当調整率を四段階で17%引き下げ、一般行政職で約400万円の減額です。3万4千人余の県職員と家族の生活設計を大幅に狂わせてしまいます。
本来、正職員とされるべき教員が、臨時任用の常勤講師として1600人もおり、1年ごとに受けとる0.6ヶ月のわずかな退職金にも適用され、13%の削減です。
退職金削減は職員と家族のくらしの影響にとどまらず、公務労働の質の維持に関わる問題でもあります。毎年、職員を減らし、仕事量が増え、県民サービス向上に懸命に働いている職員の士気をそぐものとなってしまいます。
大震災を経て自治体職員の役割が再認識され、公務労働を希望する若い人にも水をさすものとなってしまいます。
実施が2013年の3月1日、4月1日、10月1日、2014年の7月1日と、段階的に行われることは、学年の区切りに退職することが多い教職員に大きな矛盾と混乱をもたらしてしまいます。
勤労世帯の年収が1997年より70万円も減っており、退職金の大幅削減は、消費が落ち込み、デフレ不況と地域経済をいっそう深刻にしてしまいます。
市町村や県関係団体、民間などへの影響も大きく、疲弊している地域経済に、深刻な打撃となってしまいます。
県職員のくらしと地域経済にとって影響の大きい議案を、開会日に提出、採決することは国と同じように、乱暴なやり方であり認められません。
国の要請には従わず、削減はしないという、本県なりの判断する姿勢こそが、本当の地域主権の在り方だと強調して、討論を終わります。
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