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協同組合報vol.99
2011年6月号

インフォメーション2

東京民医連

第38回看護介護活動研究交流集会を終えて

建友会 看護部長 小林はるみ


●史上最高の532名が参加

開会のあいさつをする松井実行委員長(代々木病院総看護師長)
開会のあいさつをする松井実行委員長
代々木病院総看護師長)

 東京民医連の「看護研」は、1969年の第1回から民医連の「看護の3つの視点」をより実践的に検証していくことを目的に、41年にわたって開催し続けてきました。名称が「看介研」になり、2005年からは隔年開催になりました。

 今年は都心での久しぶりの開催であったことと、在宅・介護の分野が広がったこともあり、532名という史上最高の参加者となりました。

 一口に41年といいますが、一人の看護師人生に匹敵する期間です。この間に20回という節目で総括をし、次への課題を明確にしています。ぜひ、古い資料の中から「東京民医連看護活動研究集会についての提言」という冊子を見つけて改めて読んでいただきたいと思います。患者の立場に立つ看護を、患者に寄り添いつつも、科学として確立していく研究に重きを置き、忙しさや大変さを理由にしない看護集団の質の向上を目指して研鑽してきた先輩たちがそこにはいます。

 そのことを改めて感じるとともに、次世代へつなげていく役割も果たしていかなければと実感した集会でした。

●テーマは「地域の中で手と手をつなごう」

記念講演前の会場
記念講演前の会場

 今回のテーマは「『地域の中で手と手をつなごう』〜私たちの看護・介護の取り組みはたからもの〜」。地域や在宅へのかかわり、そのネットワークの中でどう役割を果たしていくのか。すぐに答えは出なくとも、しっかり取り組んでいる姿が鮮明になりました。

 特に在宅分野の発表が多かったです。自己責任論が横行する中で、「患者の要求を引き出し支える」、「自己決定できる支援」、「それを遂行していく取り組み」と、その人の暮らしや生きざまに寄り添いながら、苦悩する姿も見えました。

 また、施設の介護職員の発表からは、介護保険の矛盾のなかで苦悩しつつも、「人権や人としての尊厳を大事に」と果敢に取り組む姿が浮き彫りになりました。「ぜひこういったショートステイやグループホームを活用してほしい」。そんな若手の職員が輝いて見えました。

 また、病棟からは、急性期の分野はますます在院日数の削減やDPCと、「ともすると看護の時間が持ちきれない」なかで、粘り強く患者と向き合い、多職種とチームとしての取り組みを行い、質の向上につなげていることを感じることができました。回復期や療養では、在宅を見据えたダイナミックな取り組みや、長期間入院の利点を生かしたターミナルケアや褥瘡に対する質の向上など、多くの実践が報告されました。

●記念講演「逆さの視点」から得たもの

講演する上野正彦氏
講演する上野正彦氏

 記念講演は、法医学者・上野正彦氏の「逆さの視点〜死から生を見る」。人間味あふれるユーモアの中に、厳しい現実を客観的に見る視点を感じることができました。「死んだ人と会話できるようになっちゃったんだよ…」「真実を語ってくれるんだよ」。だから安月給で苦労してもやめられなかったこと、法医学を専攻する医師の少ない現状への警笛ともいえるお話に、「政治の方向」が出ているのだと改めて実感しました。

 私たちも、看取りをすることが多くあります。そこから生を振り返ることも大切なことであり、さらに亡くなる前に現実をとらえ、「よりよく生きる」ことに寄り添いたいとの思いを強くしました。

 若手の実行委員達の新鮮な頑張りと、都心の新宿での画期的開催。会場にも制限がありながら、次につながる大きな「たからもの」を胸に刻めたと思います。

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