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協同組合報vol.72
2009年3月号

13回目の旅立ちの季節

東葛看護専門学校 副校長 石倉啓子

<就職動向>


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 去る3月7日、本校は第13回卒業式を終えました。そして、最後のクラスコンパで大いに盛り上がり、はじけ、旅立っていった72名です。これで開校以来の卒業生は933名、勤医会入職者は265名を数え、さらに全国の民医連で591名が看護師として働くことになります。

●民医連入職者が減っているのはなぜ?

 従来は卒業生の70%程度が民医連に就職していましたが、ここ数年減少傾向です。勤医会は東葛病院の7:1看護体制取得にむけて、本校の卒業生に期待するところ大ですが、なかなか思うに任せません。今年の勤医会入職者は11名、民医連36名と激減しています。

 その要因を分析してみると、一つは首都圏を中心にした看護師争奪戦の影響が本校の学生たちにも及んでいること。二つ目は、それに先立つ8期生05卒から勤医会の奨学金制度が貸付制度に変更となったこと。三つ目は、18歳人口の減少による現役生の減少と同時に社会人受験生の増加です。これらの要素はもちろん相互に関連しあっています。


写真
第13回卒業式

 社会情勢の反映ではありますが、経済困難を抱えた入学生は増えています。安心して学べる経済的な裏づけが必要で、それが入職に直結する時代です。その点、今年度から、奨学金制度を変更し、一部返済免除制度が導入となり、また、入学予定者にも早期にこの制度について知らせてきたことで、今年度の新入生はすでに20名ほどが勤医会の奨学生となっています。学校としても心強い限りです。

 また、社会人は派遣切りなどに代表される不確実雇用等を反映し、受験動機も様々です。

●学ぶことは変わること

 学生たちは患者やクラスメイトから学ぶことで、3年間で見事に成長します。26歳で入学したIさんの3年間の学びの一端を紹介します。

*   *

 それまでの仕事を辞め、「給料そこそこ、残業もそこそこ」の職業というイメージで何となく入学、クラスメイト達の「良い看護師になりたい意欲」みたいなものが無かった。しかし、実習を重ねる中で、看護師には心の底から「患者さんのために何ができるのだろう」と思えるものが必要であり、それが自分には一番足りない部分であることに気付かされた。

 その気付きをさせてくれたのはクラスメイトだった。実習中の学生カンファでメンバー全員から言われた何気ない援助の工夫、そんなことにも気付けなかった自分が恥ずかしくて、情けなくて、落ち込んだ。このままいったら自分は業務の効率ばかり考え、患者の想いや願いを無視する看護師になってしまうと思った。

 この3年間で学んだことは、自分の人生の大きな岐路になったと思う。入学まで持っていた看護師という仕事のイメージが変わり、人の人生に大きく関わることができるこの仕事は誇りを持って働ける職業だと思う。人生の大半を占める仕事に関して、誇りを持てるような職業にこれから就けるということはなかなかできないし、嬉しく思う。クラスメイトと楽しく学べたこと、支えてもらったことが、誇りを持つことができた大きな要因であると思う。

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