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協同組合報vol.59

 「トントントン」

 今日も『ヘルパーステーションほっと』のドアが3回ノックされました。

 「どーも。何か仕事ありますか?」とKさんが現れました。なぜか毎日事務所に顔を出してくれます。

 Kさんは76歳、認知症で独居の男性。毎日ヘルパーを利用しています。現場のヘルパーからは毎日様々な報告がきます。

 Kさん宅の荷物が玄関先に運び出されているとか、テレビの線を切ってしまったようで映らない。また、ヘルパーの訪問時間になっても本人がいない、などといろいろです。

 昨年の夏は酷暑で非常に暑い日が続きました。冷暖房がないアパート暮らしのKさんは脱水症にかかり、ぐったりしているところをヘルパーが発見しました。その連絡を受け、すぐに法人内の在宅医療科と連絡を取り臨時往診へとつなぐことができました。その結果大事にいたらずにすみました。

 毎日何が起こるかわからないこんな状況の中で「在宅の限界」も囁かれました。

 Kさんはショートステイも時々利用されます。冷暖房完備で生活環境としてはショートステイ先がいいはずですが、「やっぱり自分の家がいいな…」と帰宅する度に言われます。このとき改めて「在宅」の重みを感じると同時に、日々の生活を支える訪問介護(ヘルパーステーション)の役割の重要性を実感しています。

 そして、Kさんが1日でも長く在宅生活が続けられるように、ヘルパーからの報告を敏感にキャッチし、必要な連携をとりながら対応していきたいと思っています。

 「トントントン」

 この音がいつまでも続きますように……。

(健友会・ヘルパーステーションほっと 所長 市川綾子)

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