★回答の特徴
| 図1 現在の暮らし向き |
調査結果7
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図2 医療・介護にかかる費用の負担感 |
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東京勤医会の渋谷地域では6事業所で友の会会員87名から聞き取りを行いました。回答の特徴を紹介します。
家族構成は、高齢者のみの世帯は3分の2でした。住まいの種類はマンション・家など自宅所有が72・4%と高く、多くは古くから住んでいる方です。そういう財産がないと住み続けられないということでもあります。年金受給は91%。なしは4・5%でした。要介護認定は45%。認定者は9割が介護サービス利用。制度改悪の影響では、訪問介護の時間・回数が減る、ベッドのレンタルがなくなったなどが多かったです。調査の中で、改悪されて困っているケースや不満が寄せられています。
健康状態では半数が「良くない」。良くない方の日常生活への「支障あり」は約6割。うち、特に外出、家事・仕事、運動など体や足を使うことに支障をきたしています。収入源では年金が圧倒的に多く、財産収入(多くは家賃収入)がある方も25%(4人に1人)もいます。一方、預貯金の取り崩しが15%(約6人に1人)も。経済的な暮らし向きでは半数は「普通」と答え、「苦しい」という回答も約4割ありました(図1)。保険料、税金の値上げの影響では半数はゆとりが奪われています。生活費が足りなく切り詰めている、預貯金を取り崩すなど家計に直接影響を受けた方は25%でした。
医療・介護にかかる費用は、千円台と1万台が多く、意外に高額な負担も一定ありました。特に注射代などの負担です。費用支払いの負担実感は「負担感あり」が5割(図2)。高い負担に家計を圧迫するケースもありました。日常生活上では「不安あり」と6割の人が回答。特に自分の健康悪化、外出時の転倒・事故、家事、家族の病気などが不安要因。収入不安も2割いました。また将来に不安を持つ方も79%でした。
「外出しない」が4分の1、近所付き合いがないなど孤独な高齢者が2割いました。身体が不自由で外に出られないケ−スも多く、気になる傾向です。
★寄せられた声
調査で寄せられた声の一部です。
・都営住宅の家賃減免制度がなくなり生活が苦しくなった。
・週5日働いても10万。生活費で消えて残らない。
・開発で一軒家がなくなり知り合いもいなくなる一方。
・年金は医療費で消える。
・介護制度改悪でベッドが借りられず8万で買った。
・在宅酸素療法で月に1万6000円も負担。同居の妻も杖で家内歩行がやっと。先行き不安。
・訪問介護が減って困っている。
・障害者の子どもと支え合って何とか生きている。
出された要求は以下のとおりです。
◎医療費3割負担の軽減、医療費負担増反対、医療費もっと安く、医療制度これ以上改悪するな。
◎介護保険はわかりやすく、使いやすく、料金をもっと安く◎困ったときに入所できる施設を◎老後が安心できるように福祉充実◎障害者に対してもっと援助を◎憲法改悪反対◎戦争のない平和な国づくりを◎格差をなくしてほしい◎未来のために教育の充実を
そのほか、都政では都営住宅、シルバーパス、五輪誘致反対などが出されました。
★まとめ
調査を通して高齢者の中にも経済、家庭、住居、健康などに格差があることを感じました。多くの方が不安を持って過ごしていることも明らかになりました。戦争体験世代の特徴でしょうか、厳しい現実への怒りを聞く一方、その現実をじっと耐えているような感じもありました。また平和が危ないと戦争体験を語ってくださる方も複数いて貴重でした。地域の特徴としては「町のビル化で住む人が少なくなり、近所付き合いが希薄になっている」という声をいくつも聞かされました。また全体として一定恵まれた条件がない世帯は病院周辺に住めず、淘汰されつつあるような気もしました。
参加した職員は、病院の中では知り得ない、高齢者の日常の一端に触れて、「胸の痛む思い」「制度の矛盾」「格差」「政治革新」など、感じるところがたくさんあったようでした。私たちの訪問を歓迎し、信頼を寄せてくださった方もたくさんいました。出された要求を実現するために一緒に奮闘することが私たちに求められます。