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協同組合報vol.39

看護NOW(第13回)

助産師としてのやりがい
東葛病院付属診療所  打越 豊子

 東葛病院には、1999年から2004年までの間、産科病棟がありました。

 私は、産科の立ち上げからオープニングスタッフとして携わってきました。オープンしてからは、外来における妊婦指導から入院後の分娩、産褥期に継続して関わることで、妊婦さんと信頼関係も築け、母乳育児への関心を高めることができ、退院時には90%の母乳栄養率を出し、忙しかったけれども、とてもやりがいのある毎日でした。

 現在、医師確保の問題で、やむなく産科を休止している状態ではありますが、またいつか再開できる時のために東葛病院に残り、助産師として付属診療所で婦人科外来を中心とした業務と月10件前後の助産師外来を行っています。今回、久しぶりに産後間もない母子に接する機会があり、1ヶ月ほど継続的に関わることで、助産師としてのやりがいを感じることができたので紹介します。

おっぱいをあきらめるのでなく

 27歳、初産のMさんは群馬で出産し、5日目退院した翌日に実家のある流山に里帰りし、新生児黄疸と体重増加フォローのために当院小児科を訪れたのでした。2600gと少し小さく生まれたのですが、できるだけ母乳で頑張ろうと思っていたため、脱水と新生児黄疸がかなり強く入院となりました。「自分のせいだ」と泣きじゃくる母に、「そうじゃないよ。大丈夫ですよ」となだめ、「おっぱいをあきらめるのではなくミルクを足すことで、体重を増やして早く黄疸を良くしようね」と声をかけました。初めての子育てという不安と、右乳頭が陥没、左も扁平という状態で上手く吸わせることができず、しかもお乳は張った状態でした。元の産科病棟のスタッフが入れかわり訪室し、乳房マッサージをしたり、乳頭保護器を使うことをすすめてくれたり、今は違う部署に散ったものの、再開の時には力になってくれるスタッフがいると思うだけで嬉しくなりました。

 新生児黄疸の治療は2クール(2日間)行い軽快し、無事退院されました。その後の黄疸の経過と、体重増加をフォローしていく中で、直接授乳ができることを最終目標にし、助産師外来へ通っていただきました。

10日ごとに来ていただき、乳房マッサージや、母乳栄養を維持し、ミルクの量を調整するための指導をしたり、直接授乳の練習も行いました。一度、量を増やしたことで吐いてしまったことがあり、心配で電話相談も受けました。来院するたびに、少しずつ上手に直接授乳ができていく様子がわかり、お母さん自身の表情も自信がついてきて笑顔に満ち溢れていました。現在1ヶ月検診も終わり、両方のおっぱいを直接吸わせることができるようになりました。

助産師外来の充実めざして

 母乳栄養を継続していくことは、かなりの不安を伴い、根気も必要となります。Mさんの場合、里帰りされて、実母がそばについてくれてはいましたが、それでもやはり第三者の後押しや「大丈夫だよ」の一言が嬉しかった、とても支えになったとのことです。

 私は助産師として、分娩介助の技術を低下させたくないという思いから、研修という形で、近隣の産婦人科でお産をとらせていただいています。母乳のことで困った時には、東葛に相談に来てくださいと、お話しています。

 その産婦人科のドクターも東葛病院に婦人科手術の研修支援として来ていただいています。地域の病院との連携を大切にしているということだと思います。

 東葛病院のホームページ上にも、助産師外来があることを載せ、それを頼りに来てくださる方もいます。今後は更年期のご相談にも乗れるよう学習を深め、女性の様々な相談に対応していける助産師外来をめざしたいと考えています。

 最近、産科医師が激減する中で、院内助産院が増えてきていると新聞に載りましたが、もし、東葛でも産科病棟の再開がどうしてもムリなら、別の形で院内助産院としてでも、産声をきくことはできないだろうかと思う今日この頃です。



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