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(株)東京医療問題研究所(略称・東医研、1983年設立)は中野区、杉並区の保険薬局8ヶ所を経営しており、パートを含めて40人近くの薬剤師が働いている。「医療問題研究所」という名称は、薬局の仕事だけにとどまらない活動をしようということでつけたそうだ。調剤薬局の現状、どんな活動をしているかなどを2代目代表取締役の伊藤さんに聞いた。
薬局が直撃される!
医療は今、とても大変です。医療制度がどんどん改悪され、受診抑制が進んでいます。数年前までは高齢者は無料でしたが、1割負担になり、2割負担になり、この4月からまた改悪されます。1日3回飲む薬を少しずつ残していって、2週間分の薬で3週間目に入ってから受診されるという患者さんもいます。
在宅訪問も行っていますが、自己負担がかかるようになり、「家族に薬を取りに行かせますから」などと言って訪問を中止する患者さんが増え、在宅訪問は本当に減ってきています。
もう一つは、「薬局は儲けている」という理由で薬価が下げられていることです。薬価を決めるのは厚労省で、「薬Aは100円だったが、購入価が下がっているようなので、これからは95円で売ってください」というふうに決まります。今回、厚労省が言っているのは6%余の引き下げですが、私たちが使っているジェネリックは下げ幅が大きく、10%ぐらい下がると見ています。
さらに薬剤師の技術料も減らすということですから、今までと同じ処方箋枚数だと、収入がぐっと下がってしまいます。今、予算を立てていますが、今年度は2千万円の黒字、来年度はこのままでは2千万円の赤字になる見込みです。
薬価が下がるなら、購入価も下げてもらえばいいじゃないか。単純に言えばそうですが、卸問屋の統廃合が進み、3社ぐらいでほとんどのシェアを持っているため、購入価が下がりそうもない状況です。薬価引き下げの相当な部分が薬局を直撃しそうなのです。
薬が安全で有効に使われるために
セルフメディケーションの流れの中で、健康食品、サプリメントが生活の中にどんどん入ってきています。一方で、コンビニでも薬を販売できるような規制緩和の方向が強まり、薬が簡単に手に入るという状況が進んでいます。私たちは今までは調剤中心でやってきましたが、「健康食品やサプリメントはよく知らない」では地域のみなさんの健康を守ることができません。こうした方面の研究にも力を入れる必要があります。
薬は本来、毒にもなるもので、薬害が後を絶ちません。サリドマイド、スモン、エイズ、ヤコブ。今は肝炎が問題になっています。薬剤師は「いつ薬害の加害者になるかわからない」ということを肝に銘じなければなりません。そこで東医研では、なるべく多くの職員に薬害裁判を傍聴してもらい、被害者の生の声を聞き、私たちの手から薬害を発生させないためにはどうしたらいいかを考えるきっかけにしています。
先日は大阪でイレッサの裁判があり、傍聴に東医研から2人行ってもらいました。イレッサは肺がん治療の夢の新薬として登場しましたが、突然副作用に見舞われ、あっという間に重篤になってしまうという状況で、700人もの方が亡くなっています。
私たちは民医連の薬剤師として、患者さんの立場に立って、薬が安全で有効に使われるようにするための努力を続けています。薬害の問題、健康食品・サプリメントの問題、薬局に来られない地域の人たちに何ができるかなど、薬剤師の果たすべき役割はさらに広がっています。
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