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協同組合法vol.29

ほっとコラム 七月ので・あ・い

▲ 私にとって球場は、胸高鳴る場の一つだ。ドラムとサポーターの歌声に歩が早まる。カーン、球音や歓声には思わず覗き込みたくなる。七月中旬、一人広島へ行った。翌日が高校野球選手権広島大会開幕。市民球場の第一試合。式直後のため、中高校生やOBらしき若人、大人で埋まっている。「○○ク〜ン」「あの子見とると心配で、よう見とれん」。息子を見るような心境で一喜一憂の群、むれ。だがあまりの暑さに太陽に併せ場を動く一群もいた。

▲宮島口ホテルのナイトクルーズ。乗船客は私含め4組12名。広い船内。群が真ッ二つに分かれている。スキンヘッド、ダボパンツの一見極道めいた若い男達5名。それと逆方向に動く家族連れ。中間に位置する私。船首あがれば私と5人組。朱色の鳥居が近づくと男達、一斉に柏手を打つ。が、作法が違うらしい。案内人が作法を伝授するが、何故か男達の視線が彼方。とは言え、「兄さんは神の島だから砂上に直接、鳥居を建てたといったな」「はい」「島のホテルは土台あるじゃろ、誰が許可した?」突っ込みは鋭い。「サァー、実は私の家も島に」「仕事は?」「紅葉饅頭を手伝ったり……」「苦労してるな」「は?」下船時の男達の動作が緩慢。みな船酔いしていた。

▲原爆資料館地下展示室。メモ片手にやや高齢の男性が、足引きずりつつ近寄ってくる。「姉の服を提供したが見つからなんです」。一緒に見るが判らない。一昨日から展示の連絡受け、宮島から『対面』に来たH氏、肩落としながら一階へ向かった。一人で展示を見る。あ?何故判らなかったのか? 私は慌てて階段駆け上り一階にH氏の姿を探した。急ぎ戻ったH氏は頬紅潮させガラス越しの小さな制服を抱かんばかりに、身を寄せた。震える声で何回も言った。「あなたが亡姉に逢わせてくれた」。8月6日、テレビが資料館内部を写した。6日被爆、同月30日宮島で短い命果てた人の小さな紺色の服が片隅に写った。
新松戸診療所 関 智子)



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