【教  育】
千葉市少年自然の家PFI特定事業について
(2002年12月議会、小関議員の討論より)
 PFIの導入により、「17%のコストダウンになる」「民間の能力を活用し、より高い水準の教育サービスができる」と当局は説明したが、その具体的な説明のいずれもが、PFI方式でなくても実現可能なものだった。
民営の施設であることから、今後の運営はすべてSPCに任されるため、市民参画は保障されず、行政のように市民への情報公開の義務もない。
入札に参加した8グループのうち、伊藤忠グループが117億円で落札。しかし、落札できなかった他のグループ名は公開していない。千葉市では、他の入札はすべて公開しているのに、多額の市民の税金が投入される事業でありながら公開を拒否するのは、議会と市民を軽視するものだ。
公共事業は、地元経済活性化につながることが前提だが、PFIはその保障がない。消費生活センター建設の際も、多くは大手企業の千葉支社であり、本当の地元業者は数社しかなく、請負額も非公開で不明である。「少年自然の家」の場合も、工事量や請負額はまったく示されていないのは、きわめて閉鎖的である。
しかも重大なのは、これまでの生活体験や自然体験学習は、多少の不便があっても立派な成果をあげてきていた。にもかかわらず、今回のPFIによる「少年自然の家」の事業では、これら教育カリキュラム自体もすべて民間に「丸投げ」するもので、子どもたちの学習・教育の立場から見て、教育委員会としての本来の責任が問われるものであり、認められないものである。
 
スーパーサイエンスハイスクールについて
(2002.9.24 中村きみえ議員の反対討論より)
 わが国の青少年の科学技術への関心を高め、学ぶ意欲を向上させる「科学技術創造立国」のための事業だと説明していますが、これは小泉内閣がすすめる「競争と管理」「強化と排除」の「教育新制プラン」を押し進め、わずか20人のスーパーエリートを育成するもので、「大企業に役立つ『人材育成』のための事業では」との疑問に答えるものではない。
 教育内容に格差を持ち込み、中高一貫校の導入、高校入試選抜制度や方法の多様化をはかり、競争と選別強化の教育政策を押し進め、高校教育をいっそう歪めるものと言わざるを得ないものである。全国の高校の中から、市立千葉高校が選ばれ「誇り」であるかのような発言もあるが、市内の高校生約32,000人の中から、わずか20名だけに特別な教育を強めるのではなく、教育基本法第1条の「教育の目的」である「教育は人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたっとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない」とのことからも、千葉市は、早期に30人学級を実施し、全ての高校生が学ぶ喜びを体験でき、基礎学力が向上するよう力をつくすことこそ、求められているのである。
教育行政について
(2001年9月議会、野本議員の質問)

 教科書問題について

 2002年度教科書の採択が終り、「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史・公民教科書(扶桑社版)は公立中学校の採択地区では一地区も採択されなかった。
 これは「日本は正しい戦争をやった、子供達にこう思い込ませる教育が許されるのか」という良識が示されたものだ。しかし、「つくる会」は「4年後のリベンジ」を主張している。
このような事態をうけて、真実を教える学校教育にあって「歴史教育がどうあるべきか」が問われている。「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書の中には、第二次世界対戦について「あの戦争は日本の安全保障と『自存自衛』のための戦争だった」「アジア諸国の解放が戦争の目的であった」との見方が貫かれている。これほど歴史の真実を歪曲した表現はない。
 日本の戦争目的は、アジアの地域で日本が新しい支配者としてとってかわるというもので、政府・軍部は「東亜の解放」などの言葉でごまかそうとしたのである。
 日本が占領した国や地域で、日本軍は厳しい軍事支配体制を敷き、権利を奪い、住民への虐殺や略奪など野蛮な行為を各地で行なったのである。
 アジアへの侵略戦争を、「アジア解放の戦争」と主張する教科書で教育された日本の子どもたちが、『あれは正義の戦争だった』と思い込んだら、アジアの国々との関係はどうなるのか大変心配だ。また『歴史教科書』を書いた人達は、「自虐史観を捨てよう」とも主張しているが、過去に侵略戦争で他国に大きな被害を与えた国が、そのことについて反省をすることは、国際社会で生きていくために必要不可欠である。同時に、その国と国民が平和と民主主義の精神で歩んで行くためにも欠くことのできない問題である。
 学校教育で真実を教えることは当然である。学校教育は、憲法、教育基本法の立場で、侵略戦争と植民地支配の歴史、その反省の上に戦後社会があることを子どもたちが学べるようにすべきである。

 わかる授業、楽しい学校について

 4月から実施された「小人数学習指導教員配置事業」は、現場では歓迎されている。日本共産党市議団は、「わかる授業」「楽しい学校」のためには千葉市独自で教職員を増やし、30人以下の学級を実現するよう提案してきた。鶴岡新市長になったこの時期に、改めてその実現を求める。
 必要性はだれもが認めるところである。とりわけ、教職員を増やすことは次代の教育者を系統的に育成して行くものでもあり、絶対に必要なことである。
 都道府県は、改正された教育基本法第3条2項の「但し書き」を活用すれば独自の裁量で、40人以下の学級編成ができるようになった。すでに、山形県では、知事が県内すべての小中学校に30人学級を実現すると表明。秋田県や新潟県でも低学年について小人数学級を編成する動きがあり、埼玉県でも動きが出ている。市も千葉県に対して、30人以下の学級編成を可能にするよう、強く働きかけるべきだ。

 学校施設の改善について

 教室へのエアコンの設置について、今年の夏7月ごろの猛暑の中で、学校の教室は温度が上がり授業ができる状態ではなかったと教職員が語っている。
 最近は、子どもが出かける図書館・公民館など多くの公共施設にはエアコンがついている。家庭でもエアコンはかなり普及している実態がある。
 子ども達が夏の暑い日に外へ出て元気に遊ぶ事も必要だが、教室の中で勉強するときは、エアコンによる適温な環境の中で行えるようにすべきだ。そのため今後、計画的に教室へエアコンを設置していくよう提案する。
 耐震補強工事や大規模改修の工事のテンポを早める事も求められている。また、緊急に改修が必要なところや危険なところは、速やかに手当てされることを求める。

少人数学級について
(2001年2月議会 ふくなが議員の質問要旨)
 いま「学力の危機」とも言うべき深刻な事態が広がっている。千葉県が実施した小・中学生への調査でも、「算数・数学がわからない」小学生が63%、中学生では71%。「英語が分からない」中学生は68%となっている。わかる授業・楽しい勉強にするために、学習内容を子供の発達段階にそくした系統的なものにするとともに、基礎・基本的な事項については、十分に時間をとって、すべての子どもがわかるまで教える教育への改革が必要だ。そのためにも30人学級・少人数学級が求められている。国や県に実施を要求すべきだ。市独自で実施し、子供たちが本当にわかる教育にするためにこそ予算は使うべきだ。

教科書問題について
(2001年6月議会 ゆうき議員の質問要旨)
 歴史・公民の教科書が今問題になっている。それは、これまでの歴史教科書を「反日的、自虐的」と攻撃してきた「新しい歴史教科書をつくる会」が、中学校社会科の歴史分野と公民分野の教科書を作成し、検定を通ったからだ。この教科書の発行は産経新聞社で発売は扶桑社だが、実質的には「つくる会」が事実上の発行者となって編集したものだ。文部科学省は歴史教科書137箇所、公民教科書99箇所の検定意見を部分的な修正を行ない合格させた。
 「つくる会」の歴史・公民の教科書は、教育勅語賛美・韓国併合・植民地化を正当化し、歴史学の研究成果を無視したもので、教科書として採用すべきではない。

教育行政について
(2000年12月議会 ゆうき質問の要旨)

教育基本法をめぐる問題

 「教育改革国民会議」の中間答申が発表され、奉仕活動の義務化や道徳教育の強化、教育基本法の見直しなどが問題になっている。そもそも、教育基本法はその前文で「われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の実現は、根本において教育の力に待つべきものである」ことを明記しており、日本国憲法と一体のものだ。教育行政はこの教育基本法にそって行なわなければならない。さきの「こども国会」で、子供たちは「いじめをなくすためには、お互いの違いを認め合い、尊重することだ」と言っていた。これは「個人の尊厳を重んじる」とした教育基本法の精神そのものである。こどもの世界が荒れている原因を、教育基本法に求める根拠はない。奉仕活動の義務化は、教育基本法の精神に反している。いま見直すべきは、国連・こども権利委員会が異例の警告を発している受験中心の競争教育であり、30人学級など教育条件の整備を怠って来た政府・文部省の教育行政こそが問題である。このようなもとでの千葉市の教育行政が、いま問われている。

千葉市の少人数学級について

 千葉市で、30人学級にした場合、教員は700人必要だが、予算は56億円あれば可能だ。千葉市は「よく分かる教育を行なう」ために、ただちに検討すべきだ。

「高校入学試験制度」の変更について

 推薦枠が40%から50%になり、通学区の拡大によって市内の高校に、県内75%の中学校から受験出来ることになる。そのため「市内の中学生は地元の高校への入学が困難になるのでは」との不安が出ている。今回の入試制度の変更で、経済的理由で進学が出来なくなったり、面接の導入で内申書が重視され、生徒のストレスが高まるのではないかなど、中学生への影響が心配されている。希望する生徒が、近くの高校に進学出来るようにすべきだ。