【医療・福祉】

国民健康保険について
(2007年9月議会・中村議員の質問要旨)
機械的な資格証明書の発行は中止を

 国民健康保険制度は、市民の命と暮らしを保障する重要な役割を担っています。しかし、国保料が高すぎるために、全国で滞納が増加しています。保険料が支払えないと窓口で10割負担となる資格証明書が交付されるのです。
 このような中で、市民のくらし・福祉向上のために努めるべき地方自治体として、千葉市の対応は重要です。
 ところが、9月16日付の「読売新聞」一面に、国保滞納世帯についての記事が掲載されました。千葉市は政令市のなかでも、滞納世帯に対する資格証明書の発行割合が最も多いことに、市民は大きなショックを受けています。
 資格証明書では、具合が悪くても受診できず、最悪の事態にもなりかねません。資格証明書の交付者と被保険証交付者では、受診する回数に大きな違いがあります。
 H18年度では、資格証交付者が23,772人でレセプト件数1,090件に対し、保険証交付者は267,865人で、レセプト件数は3,484,010件と資格証交付者の260倍になっているのです。資格証明書では、病院で全額の支払いが必要です。保険料が払えないでいるのに、どうして受診できるでしょう。お金のあるなしで、命が左右されていいのでしょうか。
 滞納世帯の実態把握に努め、保険証は無条件で交付すべきです。
 03年6月議会で当時の片岡保健福祉局長は「資格証明書発行は、滞納者と接触でき、十分な納付相談ができるため収納を確保するための有効な手段」だと答弁しています。ところが、納付相談数でも滞納世帯数でも事態は一層深刻化しているではありませんか。納付相談が広がらない中で、資格証明書の発行は増えているということは、実態が把握されなくても、機械的に資格証を発行しているということです。保険料の納付が市民の健康より優先されていることになってはいないでしょうか。至急改善が求められます。
 乳幼児への資格証明書の発行は人権問題であり、許されません。
 05年2月に出された、国の「収納対策緊急プランの策定等について」で、「乳幼児が含まれる世帯は資格証の対象外とすることを検討すべきである」との通知が出されていますが、千葉市はこれを踏まえて検討されたのでしょうか。乳幼児の資格証明書発行については、「納付意思が確認できれば交付する」としていますが、対象者すべてと面談はできたのでしょうか。
 子どもの健やかな成長を願い、病気になりやすい時期の子育てを支援することが、乳幼児医療費助成制度の目的です。それなのに、滞納を理由に助成対象の子どもからも保険証を取上げることは、人権問題でもあり許されません。ただちに保険証を交付するよう求めます。

保険料の減免制度を拡充し負担軽減を

 千葉市には、昨年度よりも30%以上収入が減った場合に、保険料を軽減できる制度があります。しかし、千葉市では所得減少によって減免した事例は、H18年度では246件のみです。
 川崎市は、実収入見込月額が生保の130%に満たない場合、生活困窮減免として減免の対象とし、所得の減少も「3割以上」は千葉市と同じですが、減免基準所得が500万円以下となっています。大阪市は600万円以下です。新潟市では1,000万円以下で、自営業者は運転資金も所得として見なされるなど所得規定も緩やかで、減免されやすくなっています。名古屋市は、「前年所得の2割以下に減少」とし、社会的弱者や低所得世帯などへの対象を広げています。
 川崎市並の基準で千葉市が減免を実施した場合、12万5千人が対象となるのです。千葉市も、生保基準の130%以下を減免するなど、低所得世帯の救済措置を確立すべきです。

滞納者にも高額療養費現物給付の認定証交付を

 70歳未満の方の、高額療養費現物給付の認定証は、保険料の滞納があっても「特別の事情」「保険者が適当と認める」との規定を活用すれば、交付できるといわれています。入院費を心配して入院をあきらめた方もいることから、千葉市でも先進市に学んで、命を守る立場から認定証を交付すべきです。


国民健康保険について
(2004年6月議会 木田議員の一般質問より)
 国民健康保険制度は、高齢化と不況の影響で2002年度の加入者数は5,000万人を超え、総人口の40%を占める、日本で一番大きな医療保険制度だ。
 同時に、この制度は国民皆保険制度として、国が責任を持つ社会保障の制度としてスタートした。しかし、国がすすめてきた国庫補助金の削減、資格証明書発行の義務付けなどで、いま国保制度は、高すぎる保険料が払えずに受診できない状況を生み出しており、「生命と健康を守る」という本来の目的から変質し、市民の暮らしを脅かすものになっている。
 千葉市における国保制度については、これまで私ども日本共産党市議団は、「千葉市の国保を考える会」はじめ、多くの市民のみなさんと一緒に、改善を求めて来た。1は、高すぎる保険料を一般会計からの繰り入れを増やし、払える国保料にするとともに、減免制度をより実効性のあるものにすること。
 2は、資格証明書の発行は、国会審議で確認されているように、「悪質な滞納者に限る」「滞納者との丁寧な相談の上に」という条件を守り、滞納者への一律発行は中止すること。
 3は、1年以上の未納の部分があっても、現在、保険料を支払っている世帯については、資格証明書を発行せずに、本人と面接し正規の保険証を発行すること。
 以上の点をくり返し要望してきたところだ。
 千葉市は、これまでの様々な要望や指摘に対して、減免制度や資格証明書の発行等で一部改善の努力は見受けられるが、現在、3万件を超える世帯が滞納となっており、1万件以上の世帯に資格証明書が送られている現実がある。
 これでは、市民の医療を受ける権利を遠ざけていることになり、問題だ。「千葉市の国保を考える会」では、去る5月13日に「国保なんでも相談」を実施したが、市民から多くの相談が寄せられた。寄せられた相談例は、どの方も窓口相談に行けず、深刻な状況がわかる。
 国保料が他の健康保険料と比べ、どれ位高いのか。2000年度では、収入に占める保険料の割合が、国保では9.8%、政府管掌が6.4%、そして組合健保では4.1%と、国保は組合保険の2倍以上になっており、国民健康保険料と他の健康保険料を比較すると異常に高いことがわかる。
 資格証明書の発行は、「収納率をアップできる」とされて来たが、収納率は上がっているのか。
 今年度の一般会計からの繰り入れは、昨年度と比べ3億円も減額されたが、市民の健康に係わる予算の減額は止めるべきだ。そして、減免制度を生活保護基準以下の世帯まで広げるべきだ。

国民健康保険について
(2002年9月議会、木田議員の代表質疑より)
 長引く不況のもとで、リストラ・事業不振・倒産など市民の生活は厳しさを増すばかりだ。特に国保世帯では、その保険料が収入の1割を超え、1昨年より介護保険料も上乗せになったことで、保険料が日々の生活を大きく圧追する事態を招いている。千葉市は昨年度、保険料が払えない世帯に短期保険証を14,669世帯、資格証明書を8,063世帯に送った。それを「未交付者をなくす」ための「該当者が窓口に相談に来る」システムづくりとしている。しかし、窓口にも来られない人々が存在しており、病気が重症化しても病院にかかれないケースがある。
 資格証明書の発行数を他の政令市と比較すると、仙台市469世帯、川崎市318世帯、名古屋市5世帯などで、千葉市の数の異常さは極まっている。
 未納対策として保険証を取り上げても、収納率の向上には結びつかないとのデータもある。いまは、払える国保料にする努力が求められているのである。
 第1は、2001年度に減免要綱の改正が行われ、収入の上限なしに前年度所得より40%の減収者が対象だったものを30%の減収者とした。しかし、このことで減免対象となったのは、わずか31件だけだ。減免対象の収入を生活保護世帯の150%まで認める要綱に変更することが求められている。
 第2に、一般会計からの繰入金についてだが、2001年度は1人当りにすると19,494円であり、政令市の中で12番目である。「払える国保料」にするためには、大幅に繰入額を増やすことが求められている。
 第3に、国保法第44条には、低所得者が病院にかかりやすいよう「医療費一部負担制度」が設けられている。これは、自治体独自に要綱を設ければ、実現できるものである。実施している他市に学び、千葉市でも実施すべきである。